2014年8月26日
多くの人が感じてるようだが、今回の『GTO』は脚本が腑に落ちないことが多い。たとえば、いじめをテーマにした5話。演劇部員で真面目な成瀬つぐみ(小芝風花)が逆恨みからターゲットにされたが、いじめてるのは女子生徒4人組。
クラス劇の練習にかこつけてどついたり、頭から食べ物をかけたりと陰湿だ。つぐみの親友にも無視するように脅したり。ただ、この4人は特に“力”を持ってるわけでなく、他の生徒から「やりすぎだ」と咎められたりもする。
いじめの苦しさはたぶん、クラス全員からの疎外感が大きいと思う。でも、この5話では4人からいじめられるだけ。反攻できそうだし、むしろ4人のほうがクラスから非難されそうな雰囲気。そんないじめが成立してることに違和感があった。
最後になり、つぐみが4人のいじめから逃げなかったのは、他のクラスメイトをターゲットにしたくない健気な想いからだったと分かるのだが。鬼塚が講じた解決策も、4人をイスに縛り付けて他の生徒にエアガンを向けさせ、いじめの怖さを身を持って体験させようという、安直な感じで。
そんなストーリーの粗さはともかく、つぐみ役の小芝風花は、5話以前からわりと出番があり、目立っていた。オスカーが“武井咲の妹”を募集した「ガールズオーディション2011」のグランプリ。3月に公開された実写版『魔女の宅急便』で主人公のキキを演じ、『miu』などのCMにも出演中。
まさに妹系のかわいらしいタイプだが、今ドキの真逆で、『金八先生』に出ていてもおかしくない感じ。素朴で、いい意味で昭和っぽい。本人も「最近のことがわからないんです」と言い、プロフィールに面白いことが書いてある。(続く)
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