『若者たち2014』で蘇る夢を捨てた記憶(1/5) | Deview-デビュー
2014年8月14日

 原稿を書く資料として古い本が必要になり、本棚をゴソゴソ引っくり返していたら、『H1O ヘイセイイチネンノオンナノコ』というオムニバス写真集が出てきた。

平成元年度生まれの女性タレント18人のグラビアが集められ、発行は平成19年。18歳に成長した平成世代の水着姿…といった売りだった。

 登場してるのは南明奈、仲里依紗、黒川智花、丹羽未来帆(にわみきほ)といった顔ぶれ。当時はアッキーナこと南明奈がグラビアアイドルとして大人気で、年にソロ写真集を3冊出していた。このオムニバスも彼女ありきで成立した企画だろう。

 発売記念イベント前の囲み取材に行った記憶がある。共に沖縄で撮った小林涼子、垣内彩未、平田薫の3人による会見で、「初めて会う人に『平成生まれです』と言うと驚いてもらえます」などと話していた。

 確かに、取材相手が平成生まれだと“もうそんな時代か”と驚いた時期はあったが、今や平成も26年。25歳以下は平成生まれで、特にアイドルの世界では当たり前。逆に、今年2月にアイドリング!!!を卒業した遠藤舞など“グループ唯一の昭和生まれ”がネタになっていた。

 そして最近は、2000年代生まれの取材が増えてきた。

これも最初は“来たか”とビックリしたが、今や中2以下はみんなそうで珍しくはない。早生まれのHKT48の田島芽瑠、Sexy Zoneのマリウス葉らもそう。もちろん子役の芦田愛菜や鈴木福らも。ベイビーレイズの渡邊璃生は“ミレニアムベイビー”と売りにしている。

 そんな平成26年の夏に、昭和41年放送のドラマ『若者たち』がリメイクされた。

オリジナルはまだ白黒。カラーになった『若者たち2014』は設定を現代に置き換えながら昭和の香りが漂い、じんわりと染みる。(続く)


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