大人の恋愛劇と上戸彩の不倫妻役(3/5) | Deview-デビュー
2014年8月4日

 『東京ラブストーリー』などで知られる柴門ふみのコミックが原作のドラマ『同窓生〜人は、三度、恋をする〜』。

4年前にも『同窓会〜ラブ・アゲイン症候群〜』というドラマがあり、中学時代の同級生と同窓会で再会する出だしは同じ。

 だが、『同窓生』は4人(男女2組)にフォーカスを絞り、井浦新の誠実さと気弱さが表裏一体の演技がナチュラルで、より感情移入できる。彼の演じる柳健太は3年前に離婚し、大手企業を辞めて実家のクリーニング店を継いだ。中学時代に少しの間つきあっていた鎌倉あけひ(稲盛いずみ)に再び想いを募らすが、彼女には夫も子供もいて。

 この2人の中学時代の回想シーンが良い。

当時のあけひ役の吉田里琴の制服姿がかわいくて、そんな彼女が学校で花壇の縁石の上を歩きながら、誕生日のプレゼントとして「キスして」と笑顔でせがむ。でも、健太はたじろぐばかりで…。甘酸っぱい。

 クラスで一番モテた桜井遼介(松岡昌宏)からは、女子が男子の人気投票をした際、1票だけ彼でなく健太に入れたのがあけひだったとの話も聞く。

2人で“駆け落ちごっこ”をしたり、彼女の手作りハンバーグを食べたり。今思えば夢のような時間を懐かしむ健太。

 個人的なことをいえば、同窓会というものには一度も出たことがない。何でだろうな? 過去を振り返らずに生きたかったから? そんなカッコイイもんじゃないけど、くだらないな。会いたい女の子はいたのに。

 この『同窓生』を観ていると、もし自分が今、大人になったあの子と再会したら…と妄想が広がる。中年のロマンです。

でも、“実際はなかったけど、あったかもしれない現実”をイメージさせるのも、ドラマの大きな役割だ。その一点だけでも『同窓会』は評価したい。そして、水曜に続けて観る『昼顔』は、上戸彩にドキドキだ。(続く)


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