2014年7月29日
個人的なことを言うと、ホラー映画が好きだという人の気が知れない。何でわざわざお金を払って、怖い思いをするんですか? それでも仕事上、観なければならないことがある。その映画に出ている女優の取材が入っていると。
試写室で観て、グロい映像が出てくると「勘弁してくれ」と思う。DVDに焼いたものを資料用に借りたときは、なるべく昼間に観る。って、大の大人がヘタレってことですか?
でも、日本人はホラーが好きだ。
『四谷怪談』を考えても、ある種DNAに組み込まれてるのかもしれない。映画でいえば、90年代後半の『リング』あたりから、Jホラーがジャンルとして確立していった。大雑把に人が殺されるハリウッド系ホラーと違い、“恨み”を根底にジワジワくるスタイル。『エコエコアザラク』『トイレの花子さん』『学校の怪談』『富江』などシリーズ化したホラー作品も多い。
こうしたJホラーにアイドルや新人女優が起用されるのは、ぶっちゃけ低予算で新人を使うしかない面が大きい。
公開規模が小さいと、「アイドルを何人か出しておけば、DVDにしたときにファンが買ってくれる」との計算もあると、関係者が話していた。
AKB48の中堅どころがよく出るのも、そこが理由。AKBという大看板はありつつ、中堅ならスケジュールは抑えやすく、ギャラもお値ごろでうってつけ。メンバーのほうも小規模映画でも“主演”の箔が付くのはプラス。共に得はあって。
一方で、「ホラーは性的領域に近いから、出演者には美少女が好まれる」という話も。何やらアヤしげだが、れっきとした心理学からの見解だ。(続く)
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