今年のホリプロTSCが求める“美唄女”とは?(5/5) | Deview-デビュー
2014年7月15日

 2003年に公開されてヒットした映画『黄泉がえり』で、RUIというカリスマシンガーの役があった。オーディションをしたが、カリスマ性が感じられ、演技もできて歌える…という条件に合う女優が見つからなった。

 そんな中、CDを“お試し”で出していた柴咲コウに、「歌もできるならピッタリでは」と白羽の矢が立った。RUI名義で出した主題歌「月のしずく」はオリコン1位を記録し、80万枚を越える大ヒットに。彼女の音楽活動が本格化した。ドラマ『ガリレオ』の主題歌として福山雅治とのユニットKOH+で出した「KISSして」なども含め、多数のヒットを飛ばしている。

 中島美嘉はドラマ『傷だらけのラブソング』で歌手を目指す役を演じて、主題歌「STAR」も歌い、歌手・女優として同時にデビューした。映画『NANA』ではボーカリスト役で主演し、ライブシーンはもちろん吹き替えいらず。自ら歌った主題歌「GLAMOROUS SKY」もヒットした。

 ホリプロTSCが求める“美唱女”も、要はこうした活動ができる人材を求めているのでは。他社のアーティストの名前は挙げられないけど。グランプリはその中島美嘉やYUKI、JUJUなど多くのアーティストの作品を手掛けた音楽クリエイター集団agehaspringsのトータルプロデュースでCDデビューと決まっている。

 オリコン年間ランキング上位をAKB48グループや嵐が独占する昨今、アーティストを発掘して売れるように育てることは、女優やタレントより難しい。「それは承知のうえ」と実行委員長の菜花耕平さんは言う。  『傷だらけのラブソング』では、中島美嘉が演じた不良少女が、夜の街で1人「アメイジング・グレイス」を歌っていて、元音楽プロデューサーに才能を見出された。リアルで、そんな埋もれていた才能が世に出るチャンスになれば、面白いと思う。(終わり)


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