今年のホリプロTSCが求める“美唄女”とは?(1/5) | Deview-デビュー
2014年7月9日

 先日、能年玲奈を取材した。『あまちゃん』後で初の本格的出演作となる映画『ホットロード』が8月16日から公開。そのプロモーションで。天野アキのイメージと違い、小声でポツリポツリ話す能年は、『あまちゃん』前に取材したときと変わっていなかった。インタビューしやすいタイプではないが、国民的ヒロインになっても純朴なままの感じなのは良いなと思った。

 『あまちゃん』のアキは、岩手の海女からアイドルになった。実際に「かわいすぎる海女さん」として一時メディアに取り上げられた大向美咲さんという女性がモデルとも噂された。だが、かわいすぎる海女さんは40年前にもいたらしい。

 1973年、ホリプロの創業者で当時の社長だった堀威夫氏は、雑誌で輪島の朝市の写真に写っていた売り子の少女に強く目を引かれた。スカウトしたいと手を尽くし、その少女のことを調べたところ、この年にデビューした山口百恵と同じ中学3年生で、海女の訓練をしていると分かった。

 住所を頼りに実家まで訪ねて芸能界に誘ったが、彼女は輪島に残り海女になる道を選んだという。どんな少女だったのだろうか。ともあれ、堀社長のこのときの体験が「全国にタレントの卵をスカウトに出向く」という発想につながった。

 そして2年後、ホリプロ創立15周年記念事業のひとつとして始まったのが、ホリプロタレントスカウトキャラバン(TSC)だ。当時はオーディションといえば『スター誕生!』などテレビ局主導のものがほとんど。TSCは事務所主催のオーディションの草分けだった。

 以後毎年開催され、第1回グランプリの榊原郁恵に始まり、多くのスターを輩出してきた。今年は第39回。募集するのは“美少女”ならぬ“美唱女”だという。(続く)


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