AKB48グループいちの“ブス”の健闘(5/5) | Deview-デビュー
2014年7月8日

 選抜総選挙で17位に入り、スピーチのためにステージに立った松村香織はハンディカメラを携えていた。

客席を撮り、司会の徳光和夫に渡して自らも収める。1人で撮影・編集してSNSのGoogle+に日々上げている動画番組『BBQ松村の今夜も1コメダ』用だ。

 2012年から全メンバーがGoogle+で情報発信できるようになった際、松村は「チャンスだ」と飛びついた。もともと機械に強く、他のメンバーが写真をアップする中で、動画を撮って上げた。コンサートのメイキングや研究生公演のドキュメント、メンバーの日常の様子が、ファンにはSKE48の裏側を覗くようで好評を博した。

 もちちん自らもレッスンを受けながら、カメラは手離さず、休憩中や自分の出ない曲のときには回し続けて。編集にも毎日1〜2時間かかるが「慣れたし苦労でもない」という。

 この『1コメダ』人気もあり、総選挙では研究生のまま34位、24位と順位を上げた。終身名誉研究生となり、指原莉乃プロデュースでインディーズながらソロデビューも果たした。

「大人数のグループで普通にやっても目立てない。似たような子がいたら区別がつかない。とにかく差別化を図ろうと思いました」

 そして今年は、選抜にあと一歩の17位。スピーチでは「やっぱり正規メンバーでないと公演やコンサートにも出られないし、めげそうになったこともあります」と話した。アンダーガールズではセンター。「AKB48グループ一番のブスが、AKB48をグチャグチャにぶっ壊したいと思います」とも。

 年齢的にもヴィジュアル的にも正統派アイドルの道は捨てて、様々なチャレンジをしたから築けた独自のポジション。もし彼女が“ブス”でなかったら、中途半端な中堅のまま終わっていたかもしれない。(終わり)


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