2014年7月1日
去年の大晦日、紅白歌合戦で大島優子がAKB48卒業を発表した。選抜総選挙にも当然出ない。オリジナル神7の頃から次世代エースと言われ続けてきた渡辺麻友は20歳になっていた。今度こそ1位を獲らねば。
投票開始初日に発表された速報では、1位が指原莉乃、2位が渡辺麻友。
その差、1万7千票。前年にバラエティ色が強い指原が1位となり、センター曲はネタ系になるのかと思いきや、スタンダードな名曲「恋するフォーチュンクッキー」が来て大ヒット。その効果も大きかったのか。
しかし、最終的な開票結果は1万8000票差をつけ、麻友が逆転で1位となった。今年はこういう結果になって欲しかった。
特別に麻友のファンでもなく、指原が嫌いなわけでもないが、AKB48で育ち階段を上がってきた彼女が1位になることが真っ当に思えた。たぶん、そう考えたファンが多かったからこそ、浮動票も流れて逆転できたのでは。
「今まで先輩の背中を見上げながら、後について活動してきました。先輩も少なくなり、こうして1位をいただいたので、もう先輩の後についていくことはできません。これからは後輩たちが私の背中を見て、ついていきたいと思ってくれるようになりたいです」
6年前、「5位以内は荷が重い」と言っていた麻友が本当にたくましくなったなと、改めて実感した。毎年の選抜総選挙という舞台が、彼女が主人公の大河ドラマであったように思えた。1位に与えられる赤いガウンを着て、7万人のまゆゆコールを受けながら、てっぺんの席に座るフィナーレ…。
もちろん、現実はこれからも続く。総選挙の生中継の視聴率は16.2%とまずまずながら、昨年の20.3%よりダウン。黄金時代を築いた主力メンバーが卒業していき、AKB48は苦しい時代に入るのかもしれない。そこを渡辺麻友がどう引っ張っていくのか。ドラマの第2章として、楽しみではある。(終わり)
戻る