2014年2月27日
東京パフォーマンスドールを初取材したのはデビュー公演直前の昨年8月。新人グループの取材は事前にメンバーの顔と名前を覚えるのがひと苦労だが、TPDは10人すぐ覚えられた。外見から1人1人の印象が際立っていて。だが全員、1年前は普通の中高生だった。
「毎日友達と遊ぶのが生きがいで、将来のことは何も考えてませんでした」(上西星来) 「山口だから遊ぶ場所も商店街ぐらい。週1で家庭科部で自由に何か作って食べて自由解散、というのが楽しみでした」(櫻井紗季)
オーディションに合格し、メンバー全員の初顔合わせが2月。初公演が8月。しかも、芝居あり歌ありダンスありという内容。ダンス経験者は4人ほどいたが、演技や歌はほぼ全員が未経験。半年のレッスンでプロとしてステージに立てるのか?
そして「CBGKシブゲキ!!」で、彼女たちのステージをエピソード2から観た。結論から言うとビックリした。確かに歌などは不安定さも残っていたが、シブヤのスクランブル交差点から地下の世界に落下する謎含みのストーリーに、個々の思春期の葛藤が露わになる展開の演技に引き込まれた。
加えて、先代TPDの代名詞を継ぐダンスサミット。小室哲哉作曲の「ダイヤモンドは傷つかない」など先代の曲のリアレンジバージョンにオリジナル曲と次々に披露され、そのダンスには華麗さを感じた。
AKB48グループの研究生など、未熟でも一生懸命さが胸を打つことはある。だが、TPDはそれとは違う気がした。しなやかなボディコントロールに箱や仮面も小道具に使い、繰り返すが“華麗”なのだ。こういう印象は、新人アイドルからはなかなか得られない。
しかもエピソード3、4…と、主役を交代して毎月違うストーリーで公演しながら、成長が目に見えて分かった。いったい短期間でどんなレッスンをしてきたのか?
(続く)
戻る