アイドルグループからの卒業の形(1/5) | Deview-デビュー
2014年1月17日

 サヨナラも言えないなんて…。と突然書き出してみましたが、1年ほど前のことをふと思い出しまして。SUPER☆GiRLSから人気メンバーだった稼農楓が脱退。

 前年11月、「週刊文春」に彼女のスキャンダル記事が載った。元カレの暴露。現HKT48の指原莉乃と同じパターンだが、単にアイドルが禁を破って恋愛していたのに留まらず、妊娠・中絶までしたと。

 稼農は当時20歳になったばかり。ブログに「ご迷惑おかけしました」「これからも全力で頑張っていきます」と綴ったが、記事の真偽には触れず。体調不良を理由に活動を休み、そのまま年が明け、ブログで今度は「お休みさせて頂いた間に将来について考えました」「未熟さや甘えていた部分を変えたい。ゼロからスタートしたい」と、いきなりその日付けでグループ脱退を発表したのだ。

 彼女の意志と事務所の意向と、何がどうだったのかは知らない。確かに10代で堕胎した子がアイドルを続けるのは難しい。報道が出た時点で予想された展開ではある。すでに離れていたファンも少なからずいただろう。

 それでもなお「頑張れ!」「応援し続けるから」とコメントを書き込んだファンも多かった。なんて健気な。脱退を発表したブログへのコメントは2000件にも上った。しかし、彼女にはラストライブもイベントも用意されなかった。本人もファンに顔向けするのは辛いだろうが、何があろうと応援してきたファンには「サヨナラも言えないなんて」って話だ。

 当時、リーダーの八坂沙織は「誰かが卒業するときは、寂しい気持ちはあっても悲しいことはあってはならないと思っていたのに」と口惜しさをブログに切々と綴った。その八坂自身が先日、スパガ卒業を発表した。
(続く)


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