続・リベンジするアイドルたち(仮)(5/5) | Deview-デビュー
2013年11月1日

 アップアップガールズ(仮)の全国対バンツアー。毎回、作戦会議をして臨んだ。たとえば愛媛で、ロックチューンで攻めのライブが売りのひめキュンフルーツ缶に対しては、「こっちも同じようにガツガツ行ったらダメ。途中まではしっかり踊って、そこからリミッターを外して熱さで上回ろう!」などと。とにもかくにも本気で勝負に出ていて。

 このツアーではないが、小生意気が売りのCheeky Paradeとの対バンでは、森咲樹が「小生意気なガキンチョなんて黙らせてやる!」と叫んだ。(笑)が付くニュアンスながら、彼女は「超マジメでイイ子ちゃんだった自分の性格がアプガで変わりました」という。

 そんなアプガが10月7日、閉館1週間前の横浜BLITZで、ハロプロエッグから最初にデビューしたTHEポッシボーとの対バンライブを行った。横浜BLITZはエッグが新人公演を定期的に開いてた場所だ。

 その新人公演ではスマイレージの卒業後など空席が目につく時期もあったが、2組とも夏に横浜BLITZでライブを行い、単体で満員にしている。アプガの仙石みなみや古川小夏はステージで号泣した。それでサヨナラ横浜BLITZかと思いきや、最後の最後にもう一度、2マンライブが開催されたのだ。

 ポッシボーも以前「リベンジするアイドルたち」で触れた通り、低迷から解散危機を乗り越えてV字回復。やはり後のない気合いのライブが評判を呼んで。そんな2組の対バンは荒波のごとき勢い。空腹で見ないほうがいいと思うほど腹に来た。青春の横浜BLITZのフィナーレに彼女たちは間に合った。最後の新人公演から3年、7人は生き残っている。

 芸能界に大器晩成は少ない。スターは最初から輝き、そのまま走り続ける。そういう意味でハロプロエッグからデビューを果たせなかったアプガたちは、この世界で成功する絶対的才能に欠けてるのかもしれない。だからこそ、彼女たちが長い戦いに逆転勝ちしたら痛快ではないか。
(終わり)


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