さわやかな櫻井翔が見せる狂気(2/5) | Deview-デビュー
2013年5月24日

 恥ずかしながら自分も若かりし頃、演技を学んだことがありまして。レッスンで人を脅す芝居をやったとき、講師の先生からこんなことを言われた。

「いかにもなヤクザ者が肩をいからせて『殺すぞ』と凄むのと、スーツを着たサラリーマン風の人がニコニコしながら『殺しますよ』と言うのと、どっちが怖い?」

 ドラマ『家族ゲーム』で櫻井翔が演じる吉本荒野は、“東大合格率100%”を謳う自称・天才家庭教師。引きこもりの中3・沼田茂之を教えることを引き受ける。1話でまず、沼田家を家族面談で訪れながら、両親の前でニコニコしてるだけで、高校生の長男が帰り全員揃うまでひと言も発しない。

 茂之がパソコンのデスクトップのようなかぶりものをして部屋から出てきたのを尻目に、家族と指導方針を話し、最後に茂之に「成績を上げたいか?」と尋ねる。茂之が「コンピューター制御不能」などとふざけていると、吉本はかぶりものを剥がしてブッ叩いた。

 この『家族ゲーム』、過去に松田優作の映画や長渕剛のドラマで知られる。話も違うし比較するのは意味ないが、松田や長渕が最初から粗野な雰囲気を漂わせていたのに対し、櫻井はさわやか好青年に見えていた分、いきなりの暴力行為にドキッとした。

 そのうえ、いじめに遭っていた茂之がさらに傷つくことを仕組み、「信じてたんだぞ!」と突っ掛かる彼を何度も投げ飛ばし、床に組み伏せて馬乗りになり「もう終わりか? あーっ!」と罵倒。自分の素性を探ろうとする兄の慎一のパソコンを、ゴルフクラブで平然と叩き壊すシーンもあった。

 優等生イメージの櫻井だけに、ギャップに「怖い」といった反響が多い。以前にもちょっと似た役をやったことはあったが。
(続く)


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