2013年2月26日
AKB48に限らず、基本的にアイドルは恋愛禁止とされている。理由は大きく分けて二つ。一つは、不特定多数のファンとの疑似恋愛で成り立つアイドルの仕事において、特定の男性と恋愛してたら人気が落ちるから。もう一つは、AKB48プロデューサーの秋元康氏が「そんな暇はないはず」と言ったように、恋愛より歌やダンスなど芸を磨くべき時期だから。
じゃあ、禁を破ればどうなるのか? 疑似恋愛の幻想が崩れ、パフォーマンスも落ちたら、多くのファンが去るのは必然。アイドル本人にデメリットは大きい。それを考えたら、ルールで恋愛禁止になってようとなかろうと、成功したい気持ちが強いアイドルは自ら恋愛を避けるはずだ。
では、なぜルール化するのか? アイドルが“商品”でもあるからだ。人気が落ちるのを覚悟で恋愛するのも、本人の意志なら仕方ない…とはならない。本人が良くても、それで利益が落ちる事務所側は、ドライに言えば欠陥商品の流通を見過ごせない。恋愛禁止は“品質管理”のためのルールなのだ。
AKBでは管理を徹底するため、ルールを破れば最悪で解雇=商品破棄の罰を課してきた。そして、今回の峯岸みなみ。丸仮りで涙の謝罪をネットで晒すという罰。なんでこんなことを…。理屈以前に生理的な違和感が沸き起こった。
峯岸は「自分で勝手に髪を切った」としているが、そんなこと、あり得るのか? 現場にスタッフがいないはずないし、タレントの勝手な行動を止めないわけがない…と考えるのが普通。本当に自ら切ったとしても、公式チャンネルに映像を上げた段階で(後に削除)、この懲罰は運営側の意図に他ならない。
一連の騒動は、それ以前に完成していた映画『DOCUMENTARY OF AKB48』第3弾の観方も、変えるものがあった。
(続く)

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