2012年8月24日
榮倉奈々が報酬と引き換えの“課外授業”で生徒の窮地を救う『黒の女教師』。持ち前の笑顔を見せず冷徹さを出そうとしてるが、どうもただの無愛想に見えてしまう。
『女王の教室』の天海祐希や『家政婦のミタ』の松嶋菜々子はすごかったとも改めて思うが、そこはキャリアの違いか。
キメ台詞の「愚か者っ!」も、スタッフ的には流行らせたいのだろうか? 榮倉的に精一杯ドスを利かせてるのは分かるが、何か取って付けた感じ。もともと柔らかい声だし。
カッコよくも見えず、笑うノリでもなく…。
演出的には、その「愚か者っ!」の前の回し蹴りの見せ方が不満だ。榮倉の脚が地面を離れる、相手の顔にヒット…と、ブツ切りにアップするカット割りで。
せっかくの長い美脚。引きで蹴りのフォームを流れで見せほうが絶対カッコイイはず。
榮倉にキック系の経験はないようだが、NHK朝ドラ『瞳』でダンサー志望の役だったときも、元Folder5の満島ひかり、元BOY STYLEの田野アサミとの劇中ユニットのセンターでバッチリ踊ってたし。
きれいな回し蹴りぐらい、練習すれば身に付くはず。あと、プールで泳ぐ水着シーンをもうちょい多め希望。
とはいえ、こうした役は天海や松嶋同様、身長があってこそ様になるもの。
やはり榮倉の170pは大きな武器で、彼女しかできない役でもある。あとは、本来の人の良さが滲まないほど、ダークさを徹底できるか。
一方、『黒の女教師』の途中で、彼女の“メが大きい”メニコンCMが流れる。
この役のドラマ中にあのCMって。でも、そこでの榮倉の笑顔はやっぱり魅力的。
こっちをフィーチャーした役で1本できないものか。
(終わり)

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