『桐島、部活やめるってよ』の10代役者群像(5/5) | Deview-デビュー
2012年8月17日

 おはガール出身で、公開中の『桐島、部活やめるってよ』など今年4本の映画に出演の松岡茉優。所属事務所は、宮崎あおいや多部未華子らのヒラタオフィス。

妹の松岡日菜も同じ事務所で、元は妹がスカウトされた。

「妹が3歳のときですね。お母さんと改めて事務所の面接に行ったんですけど、私も小2だったから家に1人で置いてけないと、一緒に連れて行かれて。そしたら、『お姉ちゃんもやる?』と言われたんです」

 最初は妹のほうが仕事が多く、事務所から家にオーディションなどのFAXが来ても、「私かな? 日菜かな? また日菜だ…」と落胆することが多かったとか。

しかし、『おはスタ』で知名度を上げ、高校生になると本格的に女優活動をスタート。映画化される『鈴木先生』にも出演していた。

 彼女が目標に挙げるのは八嶋智人。

普通この年代の女優だと、同じ事務所の宮崎あおいなどの名前が出がちだが、渋いところを。

「あおいさんは華があって憧れます。でも、私の華はちょっと咲いてないので、目指すところとしては違うかな」。そして、八嶋については「どんな役でも演じられて、出てたら面白くなる安心感があって」と。

 確かにそうだ。八嶋といえば、最近だと『パパドル!』の関ジャニ∞のマネージャー役、『ダーティー・ママ!』の主人公の上司役など、主役にはならないが常に何かしら出ている印象があり、着実に持ち役をまっとうしている。

「縁の下でもいなくちゃいけなくて、求められる人に私もなりたいです。もともとドーンと前に出るのが得意なタイプでないし」

 ヒロインに憧れがちな10代のうちから、自己分析して目指す道を定める。橋本愛のような天性の存在感は誰もが持つものでないと、肌で感じた部分もあったのだろう。

最初から脇役道を行く松岡茉優。芸能界で長く活躍するのは、意外とこういうタイプだ。
(終わり)


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