『パパドル!』の錦戸亮はどこまでリアルか?(3/5) | Deview-デビュー
2012年6月1日

 80年代の大ヒットドラマ『ママはアイドル!』を、男性主人公でリメイクした『パパドル!』。元の『ママは〜』を知らない視聴者のほうが多いが、結婚相手が3人の子連れという設定も受け継いでいる。

 『ママは〜』での中山美穂の夫は小学校時代の担任教師で、3人の子供がいても違和感なかった。『パパドル!』で27歳の錦戸亮に設定をまんま当てはめたら、アラフォー以上の女性教師が妻になる。

 それだとテーマがブレると見てか、優香が演じる6歳年上の33歳の女性が結婚相手に。優香の実年齢は31歳で、2歳上げつつ。

それでも3人の子持ちにするため、川島海荷が演じる長女を17歳で産んだ設定。

ない話ではないが、川島は逆に実年齢より3学年下の役。2人を親子に見せるのは、ちょっとムリがあるかなと。

 『パパドル!』では、この3人の連れ子が生かされてない。

川島が“父親”になった錦戸に反発するのは、『ママは〜』の後藤久美子と同じポジションだが、後藤が中山美穂と美しき対決をしたようなドラマの柱にはならない。

かと言って、『ママは〜』で永瀬正敏が演じたような、異性としてほのかな想いを抱くくすぐったさもなく。

 リメイクとはいえ、連れ子3人の設定を引き継ぐ必要はあったのか。『ママは〜』では、子供と年齢の近いアイドルが“母親”になるのがキモだったわけで。

『パパドル!』は結局、錦戸亮が演じる錦戸亮が虚実入り交じり…という部分しか、ポイントのないドラマになってる気がする。

 パソコンに閉じこもる長男の心を開かせようとした5話で、錦戸の「オレは“錦戸亮”が大好きや。そうでないと輝けない」との台詞などは、響くものがあったが。

劇中の錦戸亮は、実際の錦戸亮とどこまでシンクロしてるのだろう?
(明日へ続く)


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