ヒロインをあきらめて得たもの(1/4) | Deview-デビュー
2012年4月23日

 何回か前のスカウトキャラバンの話で、タレントがたとえブレイクしなくても、芸能界で長くやれる道を探すホリプロの社風に触れた。

井森美幸、山瀬まみ、戸田菜穂、佐藤仁美らグランプリ受賞者を例に。

 これはスカウトキャラバン出身者に限らない。

たとえば、冬クールで密かに評判だった深夜ドラマ『家族八景』で、デビュー11年にして初の主演を務めた木南晴夏。

 彼女は2000年に、ホリプロがスカウトキャラバンとは別に行った「NEW STAR AUDITION〜21世紀のリカちゃんはあなた!!〜」から芸能界へ。

今年のスカウトキャラバンはディズニーとタッグを組んでいるが、このオーディションは人形のリカちゃんの生誕35周年絡みのものだった。

 すでにホリプロに所属していた酒井彩名、あびる優との3人組ユニットLiccaでアイドルデビュー。

小室哲哉の片腕・久保こーじのプロデュースでシングル、アルバムとリリースしたが、あまり話題にならず、1年の活動を終了している。

 その後は女優としていろいろな作品にチョコチョコ出演しつつ、脇役ばかりでインパクトは薄く。

自分が初めて取材したのは2006年。

乙一原作のドラマ『スイッチを押すとき』に出ていた頃だった。

このドラマではメインキャストの1人ながら、MBS制作で東京では放送されてない。

 取材での印象は普通にかわいいというか。スタイルが良く、愛嬌ある明るい雰囲気にも好感を持てたが、芸能界で目立つタイプではないなと。

てなボンクラの予想をよそに、木南晴夏は意外な作品から脚光が当たり始めた。
(明日へ続く)


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