大震災から1年、東北アイドルの想い(3/5) | Deview-デビュー
2012年3月23日

 メジャーデビュー5日前に東日本大震災で被災した、仙台の地方アイドル・ドロシーリトルハッピー。

全員が中高生の5人組。休止していたライブ活動を5月に再開してからは、復興イベントに精力的に動いた。東北各地のCDショップ、ショッピングモール…。場所によっては、炊き出しにも参加した。

 被災地で「少しでも笑顔になってもらいたい」という想いながら、各地で歌うことで、彼女たちのパフォーマンス力も知られていく。それが一気に爆発したのが、昨年夏の「TOKYO IDOL FESTIVAL」だった。

 メジャーからインディーズまで57組ものアイドルが参加した一大イベント。そのステージで代表曲「デモサヨナラ」を歌ったとき、奇跡が起きた。♪好きよ〜と繰り返されるフレーズに、何百人もの観客が一斉に♪オレも〜とコールする大レスポンスが自然発生。

「地元でも“オレも〜”を言ってくださる方はいたんですけど、あんなに声を揃える感じではなくて。初めて一体になって盛り上がれてビックリしました」(高橋麻里)

 TIFでは1組のアイドルが、ステージを変えて何度かライブを行う。他のアイドル目当てで観に来ていたファンもドロシーは惹き付けて、大コールになったようだ。

 このイベントをきっかけにドロシーリトルハッピーの名は、東北以外のアイドルファンにも広く知れ渡った。

拠点は仙台のままだが、中央の大メジャーで同じ5人組の東京女子流や9nine以上に推す声も。

 彼女たち自身の潜在力があってのことだが、「デモサヨナラ」という曲が東日本大震災の後で歌われたことにも、奇跡的な意味合いがあった。(明日へ続く)


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