2012年2月2日
『家政婦のミタ』で久しぶりに脚光を浴びた松嶋菜々子は38歳。かつて『やまとなでしこ』などで立て続けに主演を張ったが、結婚・出産休業を経てからは一線を引いた感があった。それが堂々の、かつ意表を突く復活。
同じ日テレでは現在も『理想の息子』で43歳の鈴木京香、『ダーティーママ』で41歳の永作博美が共にママ役でメインに。社内では“Jプロジェクト”と呼ばれているとか。J=熟女。フジテレビも『最後から二番目の恋』で、45歳の小泉今日子が地上波では11年ぶりに連ドラ主演。
『ミタ』が特異的に大当たりしたとはいえ、近年ドラマは視聴率低迷が慢性化している。20%越えは珍しく、15%行けば健闘扱い。あるプロデューサーは「昔はこんな数字だったら上司にドヤされてた」と当惑していた。確かに『やまとなでしこ』は平均で26.4%。
音楽界でミリオン量産時代から、AKB48など特定コンテンツ以外はさっぱりになった流れとも一致するが、ネット世代の若者のドラマ離れも大きい。ジャニーズなどの人気どころを主役にして引っ張る手法も、テレビ自体に目が行ってなければ効果は薄い。
それで始まったのが熟女作戦では。ドラマ黄金期に『やまとなでしこ』に熱中して、今は子育て中の層をターゲットにしたドラマ作り。『ミタ』は別格としても、『ショムニ』の江角マキコ主演『ブルドクター』も13.9%でスタートしつつ、最終回は16.4%と尻上がりに数字を上げた。
AKB48のエース前田敦子の主演作が10%越えに苦労したり、タレント人気とドラマ視聴率が比例しない中、黄金期を彩った女優たちはテレビ世代の胸にしっかり刻まれている。次は『ロングバケーション』などで一世風靡した47歳の山口智子の復活を企てているとの噂もあるが、それより推したい40代女優は…。
(明日へ続く)

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