2012年2月1日
この前、年が明けたと思ったら、もう1ヵ月が過ぎた。そんな時期に今さらですが、去年一番ヒットしたドラマは結局『家政婦のミタ』だった。最高視聴率40.0%。紅白歌合戦が辛うじて上回った数字。
仕事で会話中に何の気なく「承知しました」と言ったら、クスッとされることもあったり。後半はミタさんの心を閉ざす鉄壁がひび割れ、感情が漏れ出すのが見モノだったが、あの家の子供たちの「ミタさんに笑って欲しいの!」と必死な姿は胸を打った。
考えたら、『JIN−仁−』の裏で大健闘した『マルモのおきて』も、他人である親友の遺児と家族になる話。『ミタ』では長女が「この絆を離したくないの!」と叫ぶシーンもあり、やはり震災後の日本、みんながそういうものを求めていたのだろうか。『妖怪人間ベム』でも、夏目刑事が3人の正体を知ったうえで「行かないでください。僕があなたたちを守りますから!」と訴えるシーンが泣けた。
『ベム』と言えば…って大きく話が逸れるが、米兵がアフガニスタンでタリバン兵の遺体に放尿する姿がネットで流れ、非難を浴びた。おぞましい行為だ。だが放尿以前に、そもそも相手を殺すこと自体は咎められないのか。
戦争だから当たり前? では、日常では許されない大量殺人が当たり前の行為になる戦争とは何なのだ。こんな愚かなことを千年以上続けている人間。やはり妖怪人間が永遠に正し続けないといけない存在なのだろう。
閑話休題。『ミタ』はかつてのトップ女優・松嶋菜々子の久々のヒット作となった。日本テレビは最近、“熟女女優再生工場”とも言われている。『ブルドクター』の江角マキコ、放送中の『理想の息子』の鈴木京香に『ダーティーママ』の永作博美と主演級に据えて。どんな狙いがあるのか?
(明日へ続く)

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