アイドルグループとコンセプトの乱立(5/6) | Deview-デビュー
2012年1月30日

 エイベックスから7年ぶりのガールズグループとの触れ込みで、東京女子流がデビューしたのは一昨年5月。ももいろクローバーと同日で、スマイレージとも近かった。デビューシングルの順位は、ももクロ3位、スマイレージ5位、女子流30位。

 NHK『MUSIC JAPAN』のアイドル特集に出演した際も、派手なアクションのももクロや、ミニスカダンスが鮮烈なスマイレージと比べ、今いちインパクトを残せなかった。年令非公表ながら、当時で平均13歳ぐらいのローティーン5人組。

 たぶんスタッフは、かつてのSPEEDのイメージを描いてたのだろう。幼いのにパフォーマンスは抜群という。だが当時の女子流は、確かにスキルは高いがズバ抜けたレベルではなく、奇をてらわない分、地味な印象。アイドルで行くのかアーティストか、中途半端さもあって。

 そのまま特に仕掛けをすることなく活動を続けてきたが、ジワジワと「女子流はいい」と噂が広まってきた。アイドルファン以外の評価も高い楽曲の良さ。初恋や夢などジュブナイルな世界を歌いつつ、ベタではなくカッコイイ。

 さらに、彼女たち自身のパフォーマンス力が確実にアップしてきた。ライブではダンスが息を呑むほど鮮やかで、歌も胸に響く。

 他のローティーンアイドルには見守る目線が入るのに対し、彼女たちはちゃんと魅せてくれる。でも普段はあどけない子供で、ピュアそのものというギャップもポイント。3月に2ndアルバムを発売。アイドル戦国時代のダークホースに浮上してきた。

 そして、より根本的なところで、王道を感じさせるアイドルもいる。
(明日へ続く)


559作者プロフィール

戻る
×