アイドルグループとコンセプトの乱立(1/6) | Deview-デビュー
2012年1月24日

 昨年もシーンを席巻したAKB48は、もともと“会いに行けるアイドル”がコンセプト。秋葉原の専用劇場で連日公演を行うのがキモだった。

 ブレイクにつれてチケット入手が難しくなり、主力メンバーの欠場も目立つようになったが、CD発売ごとの全国握手会イベントは続けて“会いに行ける”状態は維持している。抽選制でなく、CD封入の参加券があれば誰でも何度でも握手できるのがミソで、毎回100万枚以上を売り上げる力になってきた。

 一方、劇場ではなかなか会えなくなり出した頃、毎週末にイベントを行っていたももいろクローバーが“今、会えるアイドル”と、お株を奪うキャッチフレーズを打ち出す。そのももクロもメジャー化してくると、今後はぱすぽ☆が“今一番会えるアイドル”を売りに。会いに行ける合戦の様相となった。

 他のグループも多かれ少なかれ、この戦略を取っている。AKB48が始めた頃は特色だった“会いに行ける”が、今は会えて当たり前。特色にはならない。では、どこで他と違いを出すか? 大人たちが頭をひねった結果、様々なコンセプト系アイドルの乱立状態となった。

 有名なのがぱすぽ☆で、“空の旅”をテーマに衣裳はCA風。メンバーは“クルー”、ライブは“フライト”、観客は“パッセンジャー”と呼ばれ、イベント参加ごとに“マイル”が貯まり特典が付く。アイドルの本家ハロー!プロジェクト発のスマイレージも“日本一スカートの短いアイドル”を名乗り、美脚で推した。

 という話は以前も書いたが、改めて振り返ると、コンセプト系の先鞭を付けたアイドルは…。
(明日へ続く)


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