2012年、AKB48の独走は止まるか?(6/6) | Deview-デビュー
2012年1月23日

 アイドルブームとは言え、1位になるのはAKB48に姉妹グループSKE48やNMB48、Not yetやフレンチ・キス、板野友美に前田敦子と派生ユニットやソロデビュー組ばかり。  それ以外では唯一、“空の旅”がコンセプトのぱすぽ☆が5月にメジャーデビュー曲「少女飛行」で1位を獲った。女性アーティストのデビュー初登場1位は史上初(グループからの派生ユニットを除く)。ということで、一般には無名だった彼女たちが一躍注目の的に。

 理屈的には注目されたから1位になるはずで、1位になって注目されるとは不思議といえば不思議。種明かし的には、事前にイベントを重ね、予約すると2ショットポラなどの特典をいろいろ付けて、複数買いを煽っていた。

 スタッフとファンの会議で「人気を押し上げよう」と複数枚買いを奨励したりも。加えて震災で発売が延期され、その分イベントが増えて予約数が上積み。発売週は売上げ4.3万枚で1位と、全体的に低調だったことも幸いした。1位の翌週は100位圏外に消える珍記録も残したが、1位は1位。多くの人が覚えてるのはそこだけ。

 この売り出し方、以前書いたグラビア界での南明奈の手法と同じ。まず写真集ランキングで1位を獲る。「ランク王国」などで発表されるこの順位、実は2・3の書店の集計結果に過ぎず、1日中その店でイベントをして売上げを伸ばせば“操作”できる。

 ただし、1位になったことで彼女を知った人を確実にファンにする魅力があってこそ、意味ある方法。ぱすぽ☆も同じで、強引にでもまず1位になってから、新たなファンを増やした。2nd「ViVi夏」は3位止まりながら、売上げは「少女飛行」を上回った。

 などなどあったアイドルシーンで、2012年にはさらに新たなムーブメントも生まれつつある。それは次回、また項を改めて書かせていただく。
(終わり)


559作者プロフィール

戻る
×