2011年12月12日
『アメトーーク!』は当初、文字通り雨上がり決死隊のトーク番組として、女優などがゲストに来ていた。それが「メガネ芸人」「ガンダム芸人」「花の47年生まれ芸人」など、くくりトークの企画が人気を呼んで定着。
有吉弘行があだ名の命名で猿岩石以来の再ブレイクをしたのも、この番組から。“一発屋にならない方法”を指南した際、品川祐を「おしゃべりクソ野郎」と名付けたのがきっかけだった。
加地倫三プロデューサーによれば、深夜番組で予算もなく大御所タレントは呼べない。だったら頭を使って…とアイデア勝負に賭けたそうだ。誰を出すかではなく、何をするか。
それにしても、中には相当マニアックなくくりも。「フリスク芸人」「ホテルアイビス芸人」「P★League芸人」…。プライムタイムでなく深夜に近い番組だから、できたことでもある。
たとえば、ガレッジセールのゴリじゃない方、博多華丸・大吉の“アタックチャンス”じゃない方、U字工事の“ごめんねごねんね〜”じゃない方…と集めた「じゃない方芸人」など、結果的に面白かったとはいえ、ゴールデンで要は知られてない芸人ばかり集めて1本作るのは、相当勇気が要ることだ。
深夜帯で人気が出た番組がゴールデンに進出することは多い。でも『アメトーーク!』は好調でDVDもバカ売れしているにも関わらず、テレビ朝日内でゴールデンでレギュラー化する話は出たことがないそうだ。
やはり、あの遅い時間に観るから楽しい…というのはある。実際、ゴールデンに行った途端、つまらなくなった番組も少なくない。深夜じゃなければやれないこと。深夜だからできること。それはバラエティに限らず、ドラマでもある。
(明日へ続く)

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