二宮和也の演技のどこが凄いのか(1/5) | Deview-デビュー
2011年11月2日

 スターと言えば美男美女。隠しようのないオーラが体から溢れる。それはもちろん結構なことだが、そんなスターがドラマや映画で冴えない役を演じると、ちょっと困ったことになる。カッコ悪い設定の役なのに、どう見てもカッコイイから。

 たとえば、映画版『電車男』で“彼女いない歴=年齢”のアキバ系オタクな主人公を演じた山田孝之。メガネやオタクファッションをカッコ悪さの“記号”に使っても、顔立ちのきれいさが凌駕する。まして髪型や服を変えたら、たちまち超イケメンとなり、感情移入しにくかった。

 今クールのフジ月9『私が恋愛できない理由』も、久々に月9らしい華やかさが感じられ初回視聴率17.0%と好調だったが、香里奈、吉高由里子、大島優子の3人が、それぞれ事情はあるにせよ、恋愛できないというのは。

 世の大半の男は「3人の誰とでもいいから恋愛したい!」と思ってる。「あれで恋愛できないと言われたら自分は…」という女性もヤマといるだろう。彼女たちの美しさを脳内変換でスルーして観ないといけないというか。

 かと言ってリアルさだけ追求したら、逆に美男美女がドラマに出られなくなる。なので、こうした例はいくらでもある。

 そんな中、改編期の特番『フリーター、家を買う。スペシャル』では、二宮和也の凄さを改めて感じた。天下の嵐のメンバーがどこから、あの冴えない元フリーターぶりをにじみ出せるのだろう。
(明日へ続く)


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