シリーズ化するべきドラマ(2/5) | Deview-デビュー
2011年9月6日

 昨年4月クール放送の『絶対零度〜未解決事件特命捜査〜』。主演が上戸彩で、上司の室長をソフトバンクCMで白戸家のお父さんの犬の声を担当する北大路欣也が演じ、“親子共演”てなことも話題になった。

 内容はサブタイトル通り、時効直前の未解決事件を上戸らの専従捜査班が紐解いて行く。刑事ドラマとしての謎ときと同時に、過去の事件に秘められていた人間ドラマが浮かび上がり、毎回ホロッとさせられた。

 たとえば大学で起きた殺人事件で、犯人は教授と判明するが、若年性アルツハイマーを患う彼に恩義を感じる女性の助教が、自分が犯人と思われるよう自ら仕向けていたり。犯行の記憶すらない教授本人にも、自分のことを悪く思わせるよう仕組んでいたが、教授も彼女を大切に思っていたことが日記に残されていたと知り、助教は静かに涙を流して…。

 あるいは、中学時代にマドンナだった女子生徒を守ろうと、はずみで教師を殺してしまった男子3人が、ニュースキャスターになった彼女に傷が付かないよう、自殺まで図って真相を葬ろうとした話も。当の彼女はその事実を知っても「私には関係ない」と言い張り、やるせなかった。

 視聴率の数字以上に毎回心に残り、「DVD−BOXを買った」というTV誌編集者もいる。だから、フジテレビは内容重視で続編を決めたかと、心で喝采を送った。だが、その続編は…。
(明日へ続く)


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