2011年8月23日
日本では電車をどう乗り間違えても、外国に行ってしまうことはないが、隣国と地続きのヨーロッパではある話。
ドイツからスイスアルプスのふもとインターラーケンに向かう一人旅の道中、“なかなか着かないな”と思って居合わせた乗客に聞くと、列車が今走ってるのはオーストリアというではないか。
慌てふためき、どこだか分からない駅で降りて、駅員の説明を半分も理解できないまま引き返し、何とかインターラーケンにたどり着いたのは夜11時過ぎ。
そして、そこから宿探し。
学生時代からバックパッカーだったので、予約などしてない。
「今晩泊まれますか?」とホテルを探し歩き、5・6軒目でやっと見つかり、ベッドだけでバスもない部屋に荷を下ろしたときには、もう日付が替わっていた。
海外で電車やバスを乗り間違えたことや、夜中に宿探しをしたこと自体は、別に初めてではない。何度も経験してきた。
ただ当時もう30歳過ぎ。夜中にホテルを探してさまよいながら“こんな旅は若者がするものだろう”と思っている自分がいた。
振り返ると、その夜が自分にとって、青春の終わりだった。
実際にはとっくの昔に終わっていたが、はっきりと認識した。翌年から、ホテルは予約して旅行に出るようになった。
そんなことに気づかせてくれるのも旅。
夏休みシーズンも大詰めですが、皆さん、どこか行きましたか?
(明日へ続く)

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