2011年7月27日
あるテレビ関係者の話に笑ってしまったことがある。
「日本人男性の10人に1人はロリコン。ドラマにかわいい子役の女の子を出しておけば、視聴率は1%上がる」。
確かに思わぬ高視聴率となった『マルモのおきて』の芦田愛菜効果も見るに、まったくうなずけない話ではない。
にしたって、そもそも前提の「日本人男性の10人に1人は」って数字は、どこから出てきたのか。
それはともかく、こういう足し算で考える関係者は結構いる。
主演に人気女優Aで最低10%、相手役に話題のイケメンBでプラス5%、人気お笑いタレントCのドラマ初出演でプラス2%…とか。そんなにうまく行かないことは経験則で分かるはずだが、企画書的な話になると、そんな計算に走りがち。
で、今クールのドラマ『花ざかりの君たちへ〜イケメン☆パラダイス〜2011』。
主演はAKB48のエース前田敦子。
先の選抜総選挙では複数投票も少なからずとはいえ1人で14万票近く集め、ソロデビューシングル「Flower」も初週で17.7万枚を売り上げてオリコン1位。今年リリースされた女性歌手の全シングルでトップの売上げだ。
加えて『イケパラ』は5年前に平均17.7%、最高21.0%を記録したヒット作品のリメイク。
そして今回も中村蒼、三浦翔平らイケメン俳優を多数配して。足し算の理論なら高視聴率は確実。
だが、初回は10.1%に留まり、2話はさらに6.0%にまで落ち込んだ。
(明日へ続く)

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