朝ドラヒロインを生んだ運の良さ(2/4) | Deview-デビュー
2011年5月24日

 NHK朝ドラ『おひさま』でヒロインを演じている井上真央は、現在24歳。

今回は女性の一代記を描く王道パターンで、16〜30歳までを演じる。

 女学校時代は制服姿。

たぶんこれで見納めだろうが、友達役で25歳の満島ひかりとマイコがだいぶ苦しいのに対し、彼女は昭和の女学校にいそうな感じだった。

 かわいらしくはありつつ、女優としては地味な部類の顔立ちの真央。

昭和初期を描くドラマに見事ハマり、親近感がある一方、華やかさに欠ける感もある。

同世代の石原さとみ、長澤まさみ、堀北真希らとビジュアルだけで比べたら負けてる。

それを補うのは子役時代から培った演技力だが、運も大きく味方した。

 彼女が最初に注目されたのは、中1のときに出演した昼ドラ『キッズ・ウォー』の茜役。

母親が元ヤンキーで、自らも「ざけんなよ!」とタンカを切って大暴れ。

 2001年の第3シリーズは事実上、彼女が主役に。

夏休み中の放送で中高生にも人気を呼び、最高17.2%の視聴率を記録した。ちなみに、ZONEが歌った主題歌「secret base〜君がくれたもの〜」も大ヒットしている。

 ただ、ここまでは人気子役の領域。

一時的に「かわいい」とか注目されても、大人になったら忘れられるケースが大半だ。

井上真央も『キッズ・ウォー』以後は目につく活動はなく、大学進学で一時芸能活動を休止したが、そのこと自体、話題にならなかった。

 このまま“あの人は今”的な元子役で終わるかと思いきや、『花より男子』が起死回生の一作に。

このドラマは彼女にとって、幸運の賜物だった。
(明日へ続く)


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