朝ドラヒロインを生んだ運の良さ(1/4) | Deview-デビュー
2011年5月23日

 女子高生ではなく、女学生という感じが良かったなぁ〜。NHK朝ドラ『おひさま』でヒロインの須藤陽子を演じている井上真央。

 ストーリーではもう師範学校を卒業して教師になり、いよいよ本題というところだが、前段階の女学校時代が実に麗しかった。

 設定は昭和初期。

当然スカート膝上20pとかのJKはいないわけだが、三つ編みに全開のおでこ、古めかしくも清楚な制服姿の井上真央のハマりっぷりときたら!

 「やったぁ!」ではなく「よかったね」と言うとか、昭和っぽさをかなり意識したことが公式HPで語られているが、奉公に出た友達と再会し、お互い手を取り合って語り合うシーンなど、いわゆる古き良き時代ってやつ? 朝から心が洗われた。

 難点はナレーション。

後年の陽子を演じる若尾文子が過去を振り返る形で担当していて、これが何か萎える。

昭和の純情無垢な青春シーンに、おばさんの強い声で「このときは…」などと乗るとムードが壊れる。

画面の真央と若尾の声にギャップがあり過ぎ、つながらないというか。真央が陽子を演じてる間は、ナレーションも彼女がやれば良いのに。

 それはともかく、ヒロインはオーディションで新人を抜擢するのが通例の朝ドラにあって、すでにキャリアの長い彼女はオーディションなしでキャスティングされた。

『ゲゲゲの女房』の松下奈緒らに続き5例目。

 チーフプロデューサーによれば「温かい気持ちになれる、まっすぐな笑顔を持ってる」のがポイントだったとか。

 しかし、この井上真央という女優、一歩違えば、すでに忘れられた存在になってた可能性も高かった。
(明日へ続く)


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