アイドルライブの客席は埋まっているか(5/5) | Deview-デビュー
2011年2月21日

 昨秋行われた中野腐女シスターズ&腐男塾念願の中野サンプラザライブ。やたら長い列ができていた関係者受付で手続きを済ませ、2階席に向かうと「関係者以外、立入禁止」の札が出ていた。

 ここでのコンサートは2階最前列か2列目ぐらいに関係者席が設けられるのが普通だが、全部関係者席って。つまり、一般のお客さんだけでは1階席しか埋まらなかったのだ。

 会場で会った知り合いの編集者に聞いたところ、「腐男塾は取材したことないけど、他の件でお世話になってるスタッフから『ライブ観ません?』と電話が来た」とのことだった。

 1階席分のチケットしか売れてないと判明して、スタッフが"見た目だけでも満員に"と関係者に声をかけまくったのだろう。その親心は泣けるが、サンプラザ1階は1670席。それがこの時点では腐男塾の限界だった。ももクロは早見あかりが、このサンプラザを最後に脱退と発表。卒業ライブの形になり、動員にはプラスに働きそうだが…。

 AKB48は今なら東京ドームでも満員にするだろう。だが、初めての劇場公演での観客は7人。そこからブレイクまで3年以上かかっている。アイドルブームだからといって、お客さんが何でも乗るわけではない。本当のファンを掴むのに時間は必要だ。

 一方、スパガのスタッフが急いでツアーをやろうとした気持ちも、分からないではない。アイドルがアイドルとして活動する時間は限られている。今のブームが1年後にどうなってるかも分からない。

 スパガもももクロも腐男塾も、この1〜2年で結果を出さなくてはいけない。急いでもうまくいかない。でも、急がなくてならない。アイドルは大変だ。
(終わり)


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