審査員として見たオーディション(6/6) | Deview-デビュー
2011年2月4日

 10組のご当地アイドルのパフォーマンスがすべて終わった後の審査員室。自分も含め、グランプリにはNegiccoに票を入れた人が多かったが、りんご娘を「捨てがたい」とする声も出た。

 会場投票も審査に加味するので、その集計結果によっては…となったが、届けられた数字でもNeggicoがりんご娘と競りつつ上回っていた。そこで優勝はNegiccoと正式決定。

 ただ、登場順でりんご娘は一番手、Negiccoは最後。印象度でりんご娘が不利だった面は否めない。地方アイドルの先駆者としての力は確かに見せていた。

 自分たち審査員もステージに上がり、結果を発表。並んでた10組の中には、目をつぶり両手を合わせて祈ってる子や、発表後にくやし涙を流していた子も。

 オーディション取材では見慣れた光景だが、審査員として目にすると胸が痛む。もちろん真剣に公正に審査はした。だが正直、彼女たちがここまで強い想いを賭けていたとは、実感してなかった。そんな子たちを自分たちが落としてしまった。1組しか優勝できないから仕方ないが、想いを叶えてあげられなかったと思うと少し辛い。審査員はこんな想いも味わうのか…。

 一方、ご当地アイドルNo.1となったNegiccoは、この優勝をテレビやスポーツ紙で取り 上げられ、東京のキー局からの仕事も来たという。B-1グランプリの横手やきそばのような存在になれるだろうか。

 今、地方アイドルや地方でアイドルを目指す子は本当に多い。

この「U.M.U」が今年以降も続けば、大きな励みになるはず。昨年で終了したM-1に変わる年末の風物詩として、アイドルの登龍門に定着したら良いなと。
(終わり)


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