2011年1月19日
新作アルバム発売日に、全曲の映像をYou Tubeにアップしたニール・ヤング。
日本なら、そんな映像は特典DVDには付けても、無料動画サイトに上げたらアルバムが売れなくなると、誰もやらないだろう。しかし欧米ではわりと、こうしたことは普通になってるようだ。
"<無料>からお金を生みだす新戦略"とのサブタイトルが付けられたクリス・アンダーソンのベストセラー『FREE』で、音楽業界について触れた箇所がある。曰く、「コンテンツ製作者は自分の提供するものから料金を取ろうという夢をあきらめるのが賢明だ」と。
続きを意訳すれば、CDを売って儲けようとするのでなく、コンサートやグッズ販売で稼げと。CDはその宣伝ツールに過ぎぬと。事実、マドンナはライブを活動の主軸として、コンサート運営会社と契約を結んでいたりする。
プリンスも以前、アルバム『PLANET EARTH』を正規発売前に、新聞の折り込み付録として300万枚規模でタダで配布(新聞と込みで340円)して、話題になった。確かライブに来た人にも何10万枚と無料で配っていた。
もちろん、マドンナにしろプリンスにしろ、コンサート規模が世界レベルだからこそ、CD何百万枚でも"宣伝費"扱いできるのだろう。
基本的に国内しか市場のない日本のアーティストに、同じマネは難しい。だが、日本の音楽界でも"無料からお金を生みだした"例はある。
(明日へ続く)

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