2010年12月7日
ネットなどの評判でも賛否両論行き交う『SPEC』。
"賛"は、戸田演じる当麻と加瀬演じる瀬文のキャラに対してのものが多い。
「うっせーな」と悪態つきながら鼻くそまでほじる戸田。
壊れた天才感が、美人女優としての自らを壊すことでうまく出ている。
「バカうま」と大食いする餃子もおいしそうだし。
一方、ストーリーには意表をつかれたというか、思わず角度からパンチが飛んでくるというか。
『SPEC』は正式には"警視庁公安部第五課未詳事件特別対策係事件簿"という長いサブタイトルが付く。
通称、未詳(ミショウ)。
通常の捜査では手に負えない特殊事件を担当する部署だ。
そして"SPEC"とは、常識では考えられない特殊能力のこと。
予知能力、念動力、人の心を読む力など平ったくいえば超能力。
とはいえ『ケイゾク』的な空気の中、ベースは刑事ドラマだと思って観始めた。
同じ堤幸彦氏が手掛けた『TRICK』や福山雅治の『ガリレオ』のように、超常現象に見える事件を推理と捜査で解決していくのかと。
ところが1話から、毒殺のトリックは特殊な身体能力を持つ犯人が、被害者を刺した注射針をノーモーションで放り上げてホテルの高い天井に突き刺し、凶器隠しをするという。
刑事モノでそういうのって反則じゃないのか? しかも、時間を止めるという、とんでもないSPECを持つヤツがいきなり現れて…。
(明日へ続く)

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