今、地方アイドルが面白い(4/6) | Deview-デビュー
2010年10月13日

 「TOKYO IDOL FESTIVAL」内で行われた、地元密着で活動するアイドルを集めてのライブ。地域性と独自性で目を引いたのが、埼玉県大利根町(現在は合併で加須市)のpinkishだ。

 大利根町は「たなばたさま」などを作曲した下総皖一の出身地で、童謡による町起こしから生まれたのがこのユニット。「花火」「かもめの水平さん」などをリメイクしたポップスをかわいい振りで歌い、地方アイドルらしさが感じられた。

 制服の女子中・高生ユニット、大阪のJK21も通天閣での初デートを歌った曲や大阪弁の歌詞などで地域色を出していたが、一方でメジャーっぽい手慣れたたたずまいも。それも含めて"地方"とはいえ大都市の大阪らしさだろう。

 このフェスの参加組以外にも、実は今、各地で地元産アイドルが活況を呈している。

 ちょっと振り返ると、こうした地方アイドルが増えたのは2000年代始めから。

青森りんごなど特産品PRのために結成されたりんご娘、山形県酒田市で商店街の活性化に向けて活動したSHIP、新潟名産のやわ肌ねぎ振興キャンペーンから生まれたNegiccoなど。SHIPは活動休止中だが、NHK山形放送局が彼女たちをモデルに実録風ドラマを作っている。

 中央ではモーニング娘。が大人気だった頃。地方アイドルは"おらが町のモーニング娘。"的な立ち位置で、地元産業の宣伝や町起こしと結びついて結成されることが多かった。

そんな地方アイドルのあり方に転機をもたらしたのが、後に大ブレイクしたあのユニットだ。
(明日へ続く)


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