2010年10月6日
20世紀の締め括りとして企画した、ブーム振り返り特集。
渋谷系だけは、取材を申し込んだ当事者のアーティストに相次ぎNGを食らった。
もちろん、イカ天やガールポップなど他のブームの取材でも、コメント拒否のアーティストはいた。過去のことでもあり、"自分はそのブームに括られたくない"といった反応がある程度出てくるのは、むしろ自然だ。
しかし渋谷系と呼ばれたアーティストたちは、見事なほど全員が取材NGだった。
当時の記憶を辿ると、小沢健二はそもそも窓口があいまい、小山田圭吾は「過去のことには触れない」、ピチカート・ファイブは「渋谷系絡みの取材は受けない」、オリジナル・ラヴ(田島貴男)は「自分は渋谷系ではない」とのことだった。
何でみんな拒否? と思って調べると、どうも"昔のことだから話さない"というワケではない様子。
キャリアの長いライターに聞くと、渋谷系ブームの真っ最中から、こうしたアーティストの取材で"渋谷系"の話を振るとマズイ…という空気があったらしい。
雑誌のバックナンバーを読み返すと、ブリッジ時代のカジヒデキが「オシャレな女の子が聴きそう」と言われることに「僕らは実際オシャレじゃないし、"オシャレな音楽"とかホントはあまり言われたくない」と発言したりしていた。
(明日へ続く)

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