ドラマは事務所の力で出るもの?(1/5) | Deview-デビュー
2009年9月14日

 我が子たちをオリンピック金メダリストにすることに、執念を燃やす母親を描いたドラマ『GOLD』。

脚本は野島伸治氏が手掛けている。

 野島氏といえば、90年代初頭から『101回目のプロポーズ』『ひとつ屋根の下』など数々のヒット作を生んだ名脚本家。

作風は近親相姦や校内レイプを扱った『高校教師』、イジメに同性愛、自殺や復讐とテンコ盛りだった『人間・失格』などでの過激なイメージが強い。

『高校教師』では、当初ヒロインに予定されていた観月ありさが降りたりもしている。

 だが、『GOLD』は言われなければ野島作品と気づかなかったかもしれない。

天海祐希演じる母親の「資格と覚悟のない人間に子供を産む必要はない」といった物言いは挑発的だが、展開のショッキング度は低め。

 逆に毎回、天海と彼女の会社の新入社員である長澤まさみとのコミカルな駆け合いが笑いを誘う。

車の中で"学校でいじめられた経験はあるか?"という話になり、長澤が「クラスの男の子たちがみんな私を好きになっちゃったもので」とか言い出すと、天海は彼女に自販機での買い出しを命じ、そのまま車を出して置き去りに…とか。

 その辺のメリハリが効いて飽きずに観られるドラマになってるが、天海の4人の子供役はいずれもオーディションで選んだという。

これはかなり珍しい。
(明日へ続く)


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