イケメンゆえの演技の壁(3/5) | Deview-デビュー
2010年9月1日

 『東京タワー』から1年以上開けて、速水もこみちが次に主演したドラマが『絶対彼氏』。

打ち切りにあった『レガッタ』と同じ相武紗季とのコンビのリベンジ作。ちなみに水嶋ヒロも出演していて、主題歌は現在の彼の妻・絢香の「おかえり」だった。

 女性の願望を体現したような理想の恋人ロボット役は、見た目完璧な彼しか演じられなかっただろう。

平均視聴率は13.2%とまずまずレベルながら、特にF1層の支持が高く、後にスペシャルも作られている。

 前述したように「セリフが棒読みだからロボット役に合う」などと揶揄する向きもあったが、それは違う。

クライマックスに向け、自らの機能停止を知りつつ相武演じる梨衣子の幸せを願う、一途だが人間的なベタつきのない演技は難度が高かったはず。

だが彼は、梨衣子がロボットでもずっと一緒にいたいと決意したことに違和感を持たせない演技をしていた。

その健気さに梨衣子が心打たれたように、女子視聴者も胸を震わせたはず。

 最近の『新参者』、そして現在主演している『ハンマーセッション!』でも、俳優としての成長が見て取れる。

ただ確かに、クールなイメージで先入観を持たれ、損してる面もあると思う。自分も去年、一度彼を取材させてもらったが、イメージとの違いに驚いたので。
(明日へ続く)


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