イケメンゆえの演技の壁(1/5) | Deview-デビュー
2010年8月30日

 たとえばビジュアルが残念なミュージシャンが"その分、音楽で頑張らないと"という話をするとき、「顔が水嶋ヒロなわけじゃないから」と言ったり。"カッコイイ男"の代名詞的な存在が、時期ごとにいる。

 今だと向井理あたりか。

キムタクや福山雅治はもはや殿堂入り。反町隆史がそんな存在だった時代もあったし、水嶋の前は小池徹平。

その前には速水もこみちがカッコイイ男といえば名前が出た。

だが、そういう意味での速水の時代は意外と短かった。

 彼はカッコ良すぎではないだろうか。

顔は整いすぎ、身長も186pは高すぎ。

だからこそ、『絶対彼氏』で演じた"完全無欠の恋人ロボット"役はピッタリだったが、実際に完全無欠だと意外と人気は伸びないもの。

 女性アイドルでもそうだが、どこかに穴というか物足りない面があるぐらいのほうが、親近感から感情移入できる。

速水と共に『ごくせん』でブレイクした小池のちょっと頼りなさ気な雰囲気が、女子たちの母性本能をくすぐるように? 速水には"私が支えてあげなきゃ"というファン心理が起きにくい。

 加えて、初主演した連ドラ『レガッタ』が視聴率4%台にまで低迷し、打ち切りになったのも痛かった。

演技の評価も芳しくなく、『絶対彼氏』のときは「棒読みのセリフだからロボット役に合う」などとひどい言い方もされた。しかし、俳優としての彼へのそんな見方は改めるべきだと思う。
(明日へ続く)


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