メディアは持ち上げ、そして引く(5/5) | Deview-デビュー
2010年7月29日

 スポーツの一時的ブームといえば、古い時代だとボーリング、キックボクシング、プロレス。

わりと記憶に新しいところだと、大晦日に曙対ボブ・サップで紅白歌合戦を瞬間視聴率で上回ったK-1(格闘技)などが思い浮かぶが、いずれもブームが去った後はテレビ中継がなくなったり、ド深夜に追いやられたり(K-1はまだ踏ん張っているが)。

 そんな中、ブーム後もファンとテレビ中継が残ったのがF-1だ。

80年代後半から90年代初頭、セナやプロスト、鈴木亜久里らの活躍と古舘伊知郎の実況で、視聴率20%を越えていた。

やがて数字は下降線を辿るが、ブームの頃の視聴者の何割かはファンとして残り、今も見続けている。そして、フジテレビで深夜ながらテレビ中継も続く。

 ブームは必ず冷める。だが、F-1のようににわかファンの何割かが本物のファンになれば、その意義は大きい。そして、スポンサーの関係もありつつ、中継から撤退しなかったはフジテレビの役割も図り知れない。

 とはいえ、やはりこれは例外。ブームが去れば見向きもしないのがメディアで、芸能界でも一緒だ。

MANZAI、おニャン子、イカ天、TKプロデュース……。嵐の後で、突出していた何人かが今も残るのみ。才能はメディアを利用しても、踊らされてはいけない。

 それにしても、Jリーグがブームの頃のサッカーライターで、イカ天ブームの頃は音楽ライターをしてたという人がいたが、今はどうしてるんだろうな。
(終わり)


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