2010年7月28日
今年3月27日に行われた、プロボクシングWBC世界フライ級タイトルマッチ、亀田興毅対ボンサクレックは22.1%の高視聴率を記録した。
ところがだ。会場の有明コロシアムの入場者数は、主催者発表でも僅か1900人。1万人入る客席に閑古鳥が鳴いていた。
TBSが作り上げたスター亀田は、確かにテレビ視聴者の関心を呼び、優良コンテンツとなった。
一方、ボクシングファンからは支持を得なかった。それが、この視聴率と観客数の落差。
テレビ局にとっては正解でも、ボクシングの振興には寄与してない。そして亀田選手も視聴率が取れなくなれば、TBSはすぐ見切るだろう。
前回W杯優勝のイタリアでは、小さな街に行っても必ずサッカーのグラウンドがある。グラウンドがなくても、寺院の前の広場で子供たちがサッカーボールを蹴っている。
ニュージーランドでは、お父さんと子供がキャッチボールをする光景をよく目にする。キャッチボールと言っても、我々が思い浮かべる野球ではない。ラグビーボールでパスを交わしてるのだ。スポーツが文化として根付くとは、こういうことだと思う。テレビ中継の視聴率ではなくて。
驚異的な視聴率を上げたW杯が、今後の日本サッカーに好影響を与えるのだろうか。ブーム後もメディアと良い関係を続けているスポーツも、あるにはある。
(明日へ続く)

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