2010年7月26日
深夜帯でも40%を越える視聴率を記録したサッカーW杯の日本代表戦だが、サッカー人気ではなくW杯人気であることは間違いない。
パラグアイ戦後、長谷部選手がインタビューで「Jリーグにも注目を」と呼び掛けていたが、今、地上波でJリーグの試合はほとんど見られない。
スタート当初ブームだった頃は中継されていたが、視聴率が落ちてきたらテレビ局は一斉に手を引いた。
W杯の視聴率が爆発的だったからと、またJリーグの試合を放送しても数字は伸びないだろう。
日本が世界一になった野球のWBC後も、プロ野球中継の視聴率は低調のままだったように。
ファンとテレビ視聴者は違う。
サッカーを根付かせる意味では、W杯で興味を持った視聴者をファンとして取り込むべく、Jリーグも中継すればとは思うが、テレビ局が大事なのは視聴率で、そんなことは考えない。
野球について言えば、かつて20%を越えるドル箱だった巨人戦も、近年10%割れが普通になってからは、親会社的な日本テレビさえ中継がめっきり減った。
一昨年は優勝のかかった試合さえ放送されず、王貞治氏が「長年のパートナーだったのに…」と嘆いていたが、良い・悪いでなく、メディアとはそういうものなのだ。持ち上げるときは持ち上げ、引くときはサッと引く。
そんなテレビとスポーツの関係を象徴する試合が、今年3月にあった。
(明日へ続く)

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