渋い名作と渋い若手女優(3) | Deview-デビュー
2010年7月20日

 デビュー2年後には小規模映画ながら『放郷物語』で初主演した徳永えり。この公開前のタイミングでインタビューをすることになっていた。

『フラガール』のいわきロケに入っていた時期だったが、マネージャー氏が「東京に戻ってくる日があるので」と。

 ところが、その取材予定日に東京に戻れなくなり、FAXインタビューに変更。

映画の撮影は予定通り行くほうが珍しい。撮りこぼしがあって、撮休予定日が飛んだか…と思った。

 でも、よくよく話を聞くと、彼女が東京に戻れなくなった理由は、そういうことではなかった。実は体調を少し崩したとの話。それも精神的なものから来たようだった。

 まだ演技の経験値も少ない中、当時から若手実力派として抜きん出ていた蒼井優が演じるヒロインの親友という重要な役柄。

フラダンスも覚えなければいけないプレッシャー(劇中で彼女の役は途中で街を出てしまい、最後にみんなで踊るシーンには登場しないのだが)。

「あの子は神経質なところがあって…」とスタッフが漏らしていた。

 確かに取材でもそれは感じた。真面目で努力家な反面、センの細い印象というか。こういうタイプは芸能界で苦労することが多い。
(明日へ続く)


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