スター誕生の陰のマネージャーの物語(3/5) | Deview-デビュー
2010年3月24日

 藤原竜也は舞台『身毒丸』のオーディションで発掘された。

当時は中学生。

ホリプロのスタッフが一般公募と平行して街頭でも探そうとスカウトに出たところ、地元・秩父から池袋に遊びに来ていた彼が目に留まった。余談だが、同じ日に同じ場所で優香もスカウトされている。

 勧められてオーディションに履歴書を送った彼だが、実は書類審査で絞っていく中で、何度も落とされかけていた。

「こんなカエルみたいな顔をした子は…」と外されそうになるたびに、スカウトした女性マネージャーが「いや。絶対この子です!」と1人で履歴書を押し戻していたという。

 何とか面接までこぎ付けたところ、演出の蜷川幸雄氏が目をかけた。

「他の候補者はこれまでの俳優のパターンに分類できたけど、彼はあり方が違っていて新鮮だった」と。

以後の活躍は周知の通りだが、その女性マネの熱意がなかったから、今の藤原竜也はなかった。

 彼と『デスノート』でやり合った松山ケンイチのデビューにも、逸話がある。
(明日へ続く)


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