2010年3月1日
翌日街中に出て、スペイン広場近くのトラットリアでパスタを食べた。
前夜の安宿近くの店より小ぎれいで、値段もやや高め。
でも、昨晩のパスタのような衝撃はなかった。夕食は奮発して、より高級な店でまたパスタを食べた。
でも、同じ。うまいことはうまいのだが…。
最初の夜に食べた小さな店のパスタがひっくり返るほど美味しく感じたのは、フライト疲れで舌がおかしくなってたせいかも。そう思い、ローマを発つ前夜、もう一度同じ店で同じパスタを頼んでみた。そしたらやはり、ひっくり返るほどうまかった。
それから10数年、毎年海外に出掛け、いろんな国で食事するうち、分かってきたことがある。ローマで初めて食べたパスタは、街外れの小さな店"なのに"うまかったのではなく、小さな店"だから"うまかったのではないかと。
ツーリスト相手ではなく、毎日来る地元住民が飽きないよう、丁寧に作られるパスタ。
それこそイタリアの豊かな食文化を支える本質では。
イチ旅行者の分際ながら、そう感じるようになってきた。
で、芸能界の話につなげるわけだが、昨年大ブレイクしたAKB48。
元々のコンセプトは"会いに行けるアイドル"。
秋葉原の専用劇場で毎日公演を打つのは、いわば地元の人に愛されるおいしい店のような方向だったと思う。今はどうか?
(明日へ続く)

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