須田亜香里、初のフォトエッセイ『がんこ』への想い 「『アイドル』という肩書きが無いだけで、こんなにもいろんなものを取っ払うことができるんだと」 | ニュース | Deview-デビュー

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2023/11/01 19:02

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須田亜香里、初のフォトエッセイ『がんこ』への想い 「『アイドル』という肩書きが無いだけで、こんなにもいろんなものを取っ払うことができるんだと」

初のフォトエッセイ『がんこ』(扶桑社)をリリースした須田亜香里(C)Deview
初のフォトエッセイ『がんこ』(扶桑社)をリリースした須田亜香里(C)Deview

 SKE48の人気メンバーとしてグループを牽引してきた須田亜香里が、グループのオーディションに合格し、そして卒業した日でもある11月1日に、卒業後初著書となるフォトエッセイ『がんこ』(扶桑社)を発売した。アイドルとしてではなく、一人のリアルな人間・須田亜香里として歩み始めた彼女が、これまで見せてこなかった表情や姿、そして語ってこなかった想いを全て表現した一冊。素顔の魅力にあふれた初のフォトエッセイについて、須田自身に語ってもらった。

■須田亜香里インタビュー

――本書の中に、その時々の想いを書き留めていた手帳が何冊もあるというくだりがあったのですが、今回本を出すにあたって、そうしたものを読み返したりしたのでしょうか?

「それは世の中に出すためというより、自分の精神的なはけ口のために書いていただけなんです。でも、今回エッセイを自分で書くとなって、“自分ってどんな人だっけ?”とか、“どういう時に感情が振れるんだろう?”ということを知りたくて、今までに書いたものを読み返しました。特にこの本に向き合った半年くらいは、自分を振り返る機会が多かったですね。自分で記憶を上手く丸く収めていたり、綺麗に整理することによって、昔感じたこととは全然違う着地点になっていることもありそうなので、ちゃんと認識しておきたいなという意味もありました」

――ご自身を振り返る中で、今回の著書で新たに掘り起こした部分はありますか?

「家族観ですかね。あとは、髪やファッション、ボディメイクとか健康面について。その辺のことって、あんまり需要ないだろうなと思って敢えて話してこなかったんですけど、今回“書いてみるか”ってなったのは、多分このエッセイだからこそ。今まで出したどちらの本とも違う、自分のパーソナルな部分に近いものを書けたかなと思っています」

――本書を読むと、髪を切ること一つを取っても、なんとなくではなく、自分の意思がしっかりあった上で行動している人なんだなという印象を受けました。

「意味の無いことが苦手だったんです。髪型も“あのとき変えた理由”っていう特別なきっかけが欲しいんでしょうね。後悔ができないように全部“必要な行動だった”と落とし込む癖があるのかもしれない。今回、そういう“がんこさ”をちゃんと文章として表現できたのかな。すごくめんどくさいヤツと思われる覚悟で、これで嫌われてもそれは私でしかないので、まあいいやと思って(笑)」

――改めてタイトルの『がんこ』という言葉に込めた気持ちを教えてください。

「編集を担当してくださったのは、もう十何年もずっと私のこと見てくださっている方で。アイドルとして理想の自分になりたくてもがいてる頃の私、等身大の自分になりたいんですって言って卒業してから、自分らしく生きることを大事にしている私の両方を理解している方が相談に乗ってくださって。そんな方が“やっぱりこの人頑固だな”って思って提案してくださった言葉なので、すごくしっくりきました(笑)。“かたくな”とか“わがまま”とかいくつか候補は浮かびましたけど、どれも違うねっていう中で練り直して出てきたのが『がんこ』だったので、これだ!って思いました」

――微妙なニュアンスの違いですが、言い得て妙なタイトルです。

「都度都度のちっちゃなこだわりにいっぱい助けられたり、振り回されたりして生きてきた人間なので、そういう人間らしさが込められて面白いかなと思っています。あとは、ひらがなで『がんこ』というところもこだわりのポイントです。漢字で『頑固』だとちょっと重たい感じだけど、ひらがなだとかわいいし。かわいげのある『がんこ』さを大事にしたいなって思ったんです」

――SKE48を卒業してから1年が経って、少し俯瞰したところでのアイドル観が文章の端々に出てくるのも興味深いです。

「極端にアイドルにがんこに取り組んでいたので、なりたい自分になるために、いかにもがいて失敗していたのかということも赤裸々に書けているかなと思います。苦しみも幸せもどちらも必要なことだったので、迷走していたことも、今文字にして書けている時点で、全部良かったなと思っています」

■「日々人に会ったり、進化していれば、引き出しってずっとあるもんだな」

――現在地として、自分の中で変わった部分と変わらない部分は?

「自分の中ではめちゃくちゃ変わりました! 多分周りに気付かれない程度ですが。今回冬の写真と夏の写真は私の中では別人だなと思っているんです。2、3月に冬の撮影をして、春夏ぐらいに文章を書いているときに写真を見たら“誰だこれ?”って思うくらい別人に見えたんです。その間に個人的に経験したことや、いろんなお仕事に挑戦させてもらったことで、感覚が新しくなって、髪や爪が生え替わるのと同じように、中身も代謝して色が変わっている。半年前の自分の写真を“今の私です”とはどうしても胸張って言えない、だから夏の撮影もしたいですってお願いしたんです。夏の撮影があったら、この半年間の変化を流れで見せられるからって追加の撮影を希望して。そういう形でも皆さんを振り回してしまったので、やっぱり“がんこ”だなと(笑)」

――先行公開された夏の台所のショットを最初に見た時、やっぱりちょっと衝撃的でした!

「“この写真を選ぶか!?”みたいな(笑)。この写真めっちゃ好きなんです。これまでのファンの方も、ちょっと須田亜香里を知ってるよという人も、この写真を見たらびっくりしますよね。今回水着じゃなくて服を着てるのに、“ざわっ”とした反響をもらえて、そこは狙い通りでした」

――この写真からもリアルな須田亜香里を表現しようとした意図が伝わります。

「これまでは自分も周りも、こんな写真を出そうということにはならなかったし、こういう写真には惹かれなかったかもしれないです。アイドルとしては、可愛いかカッコいいかのどちらかに振ることはあっても、リアルで生々しい女性らしさに振るという発想は無くて。“もし同じ部屋にあかりんが住んでいたら…”というシチュエーションのグラビア撮影はこれまでにもあったんですが、今回はもう“彼と同棲してます”という妄想がテーマ。自分の憧れる“夢の同棲”を写真にしてみたいと思って撮ったものが、昔の“一緒に住んでます”というグラビアとは全然違っていたから、それも面白いなって思いました」

――アイドルを卒業した今だからこそ撮れた写真だと。

「『アイドル』という肩書きが無いだけで、自分がこんなにもいろんなものを取っ払うことができるんだって改めて思いました。自分は髪型からアイドルを意識したり、アイドル辞めたらまた髪型変えたりと形から入るタイプなので、自分ってわかりやすいなって」

――一方で愛知県の地元や、想いで深い香嵐渓で撮影した写真は、素が垣間見られる印象を受けます。

「冬の撮影パートは、夏とは別の意味でリアル・須田亜香里本人みたいな。彼女っぽい距離感のデート中というシチュエーションが多いです。愛知や名古屋では、実際にずっと馴染みがあって大好きな場所で撮影しています。香嵐渓も年に一回は行ってる場所で、観光は秋が有名なんですけど、空気が澄んでて気持ち良いので冬の香嵐渓に行けて良かった。あと、日間賀島の旅館に泊まったんですが、夜は美味しいご飯を食べてお酒を飲んで、実際に酔っ払って部屋戻って寝て、次の日そのまますっぴんで朝から撮影して、温泉にも入って…本当に素で理想の旅行を楽しみながら撮影させてもらいました。地元・愛知にすごく支えてもらって、日々楽しみをもらっている身としては、ぜひ他の地域に住んでる方にも楽しんで見てもらいたいと思っています」

――お酒を飲んで酔っているような無防備な姿も、これまで出してこなかった部分です。

「酔った赤い顔も、恥ずかしいとか、どう思われるんだろうとか、あまり気にならなくて、これまで本当に見せてこなかったものを初公開しています。今までも、いろんな姿を見せ過ぎていると思っていたんですけど、まだ全然見せてなかった。日々人に会ったり、進化していれば、引き出しってずっとあるもんだなっていうのも、この本を作りながら感じたことです」

――これまでは「ストイック」「鉄人」みたいな強いイメージを持たれていましたが、もっと人間らしく、弱い部分も吐き出すことができたのでは?

「この本に関しては、トレーニングしてもらいながら書いた感じなんです。自分でも多分良いところしか書かないと分かっていたから、“もっと人間味のあるところを膨らませたらどうか”とか、その都度提案してほしいと編集の方にお願いして。現役時代は完璧主義と思われ過ぎて、グループのメンバーからもポテトチップスを食べるって信じてもらえなかったこともあったんです。でも、私も本当に普通の人だよ、自分に甘い日もあるんだよって、普段ポジティブで明るいと思われがちな私の裏側というか、意外だなと思ってもらえるような部分も敢えて書きました」

――自分一人で書いてると、カッコよく綺麗にまとめてしまいがちなところも、もう少し掘り下げられるようにチェックしてもらっていたんですね。

「あるテーマについて雑談をしていて、その中で私の口からポロッと出た言葉に対して“それを書いたら面白いんじゃない?”って指摘してもらったりして、一緒に紐解いてもらった感じです。自分の中では“普通でしょ”って思っていたことでも、“それ面白い”って読む人に思ってもらえるような部分を、改めて掘り下げてる作業を繰り返しました。自分の弱いところを隠したり、悪いところを見せないようにしていたことに気付いていなくて、書きながら喋りながらやっと“私、こんなヘンなところがあったんだ”って見つけることができたのは新鮮な経験でした。これまでの本では、自分の中で褒めてもらえる部分を伝えたり、形にすることが多かったんですけど、今回のように客観的に観た自分を形にする作業は面白かったです」

■「夢を叶えても、まだまだこの先に進むのに苦戦してる32歳(笑)。何歳になっても苦労はするけど楽しいよって思います」

――そうやって出来上がった『がんこ』。どんな人に読んでもらって、どんなことを感じてもらいたいですか?

「アイドルって完璧だと思っている人に…あ、でもアイドルには夢を持っていてほしいと思うので…(笑)。須田亜香里は元気・ポジティブ・笑顔の三拍子だと思っている方に読んでいただきたいです。金銭感覚の話や恋愛観など、アイドルだったらここまで赤裸々に書けなかっただろうなと思うことも書いていますし、特に仕事観については、仕事のモチベーションの上げ方についても私流の考えを書いていますので、それはどんな職業をされている方にも、新鮮に思ってもらえたり、共感してもらえたりするところもあると思います。そこの反響が気になりますね。意見交換をするチャンスがあるかもしれない」

――一方で、芸能の世界を目指しているデビューの読者に向けて、この本を通じて伝えたいことはありますか?

「この本を書いていくなかで、“自分のやりたいことって結局何だろう”とか“やりたいけど、まだ手をつけられていないことってたくさんある”って考えました。夢とか目標って、いくつ叶えてもずっとあるんだな、やりたいっていう想いが溢れて行動に移せる時って必ず来るなって思うんです。この本にも、今後やってみたいことや、自分の中からなくしちゃいけないと思う夢や目標を書いているんですが、実際手をつけられていないことがたくさんあって。例えば“踊りたい”ということも、SKE48を辞めてからは舞台に出演したときにポールダンスに挑戦した以外ではまだ踊れていない。時間が無いっていうのを理由にしちゃってる時点で、まだ“踊りたい欲”が足りてないなって思う。やりたいという気持ちを自分の中でいっぱい大きくしていったほうが、いざやるというときの行動力が上がると思うから、今はまだだって思っている方も、どんどん一緒に想いを膨らませれるように、未来が楽しみになるように一緒に頑張りましょうって言いたいです。やりたいと思ってすぐ行動に移せる方は魅力的だし理想だけど、そういう方ばかりじゃないし、私もそうできない一人。夢を叶えても、まだまだこの先に進むのに苦戦してる32歳(笑)。何歳になっても苦労はするけど楽しいよって思ってます」

――『がんこ』を読んだ人のなかから“あかりんにこんな新しい表現をやらせてみようか”という声が挙がりそうですしね。

「自分のなかには、まだ武器にできていないけど、魅力に変えられる可能性があるものの存在を、この本を書きながら感じました。はじめから全てをさらけ出していたら悪いほうに転んだかもしれませんが、アイドルをしっかりやり切った上で、意外に思われるような部分をポップに表現することによって、今後のお仕事が変わっていくだろうという希望やワクワクも生まれてきました。お芝居のお仕事でも、これまでアイドルに『がんこ』になりすぎて上手く表現できていなかった感情を、今なら表現できるかもしれないと思って舞台に挑戦させていただきました。ドラマでは自分の恋愛もままならないのに、妊娠中の人妻で不倫される役をいきなりやることになったり(笑)。戸惑いはあっても今の自分はびっくりせずにその役と向き合えてたし。今は素直に、自分の身の回りに起こることに楽しんで挑戦できるようになっているという実感があるし、これからもそうありたいという想いでいます」

■須田亜香里フォトエッセイ 『がんこ』
・撮影:青山裕企 扶桑社刊
・発売日/2023年11月1日(水)
・定価/2,200円(本体2,000円+税)
・判型/A5

SKE48の人気メンバーとして活躍した須田亜香里がアイドルグループ卒業後、初の著書を発売。リアルな須田亜香里を表現するため、東京と愛知の2つのエリアを中心に撮り下ろした写真に加え、彼女の魅力や素の部分にフォーカスしたエッセイを書き下ろした。撮り下ろしグラビアでは、室内や街中での生活感を溢れるカット、デートや旅行をともに楽しんでいるような親密なカットを満載。彼女との近い距離感が堪能できる作品にしあがっている。加えて、仕事や家族、髪やファッションのほか、恋愛結婚観まで、彼女のパーソナルな部分について綴った文章も掲載。今の思いを赤裸々に明かしている。

■イベント情報
〈リアルイベント〉
11月6日(月)HMV&BOOKS SHIBUYA
11月25日(土)星野書店 近鉄パッセ店
12月2日(土) タワーレコード梅田NU 茶屋町店
〈オンラインイベント〉
11月6日(月)オンラインサイン会(CORAZONCORAZON)

■須田亜香里(すだ・あかり)プロフィール
1991年10月31日生まれ、愛知県出身。2009年11月1日にSKE48第3期生オーディションに合格。2022年11月1日に卒業公演を行った。現在はタレントとして活躍。バラエティ・情報番組、ラジオを中心に幅広い活動を行っている。

●Staff
ヘアメイク/後口早弥香
スタイリスト/池田めぐみ
ワンピース(グレースクラス/グレースコンチネンタル 代官山本店)
ニット(ジネス/ジオン商事)
アクセサリー(ラティス)

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  • 初のフォトエッセイ『がんこ』(扶桑社)をリリースした須田亜香里(C)Deview

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  • 須田亜香里フォトエッセイ『がんこ』(扶桑社)からのショット(撮影:青山裕企)

  • 須田亜香里フォトエッセイ『がんこ』(扶桑社)からのショット(撮影:青山裕企)

  • 須田亜香里フォトエッセイ『がんこ』(扶桑社)からのショット(撮影:青山裕企)

  • 須田亜香里フォトエッセイ『がんこ』通常版 須田亜香里/撮影:青山裕企(扶桑社刊)

  • 須田亜香里フォトエッセイ『がんこ』楽天ブックス限定版 須田亜香里/撮影:青山裕企(扶桑社刊)

  • 須田亜香里フォトエッセイ『がんこ』セブンネット版 須田亜香里/撮影:青山裕企(扶桑社刊)

  

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