『第55回 ミス日本コンテスト 2023』の最終審査が23日、東京・京王プラザホテルにて行われ、和田静郎特別顕彰ミス日本(略称:ミス日本特別賞)には、フェンシング・女子サーブル日本代表選手として世界で活躍する江村美咲さんが選出された。

　「和田静郎特別顕彰ミス日本」とは、ミス日本コンテストへの応募に関わらず、広く一般の中から、美と健康の素晴らしい資質をもった女性のさらなる活躍を応援をするべく設けられた賞。2015年に元新体操選手・畠山愛理さん、2019年に冒険家の南谷真鈴さん、2021年に空手家の清水希容さんが受賞し、そして今回4人目として江村美咲に贈られることとなった。

　「まさか、フェンシングをしながらミス日本をいただけるなんて思ってもみませんでした。嬉しいです」と喜んだ江村さん。「美人画の村山」として世界に知られる洋画家、村山直儀画伯による肖像画が贈呈されると「すごく感動しています」と言葉を漏らした。そして「村山画伯には、11月の全日本選手権に試合を観に来ていただいて、その時の緊張感や迫力を感じてくださって。その気持ちがこの絵に全部詰まっている感じがします」と感想を述べた。

　絵のタイトルが『麗しき戦士』であることを聞かされると、「『麗しき』という言葉を自分に使っていただくのは新鮮ではあるんですけど…。フェンシングで結果を出すだけでなく、人としても魅力的になりたいと思ってこれまで続けてきたので、そのような言葉を使っていただきとても光栄です」と笑顔。

　江村さんはフェンシング・女子サーブルの東京五輪日本代表であり、2022年には、ワールドカップと世界選手権でいずれも同競技同大会で日本女子個人として史上初の金メダルを獲得している。来年に迫ったパリ五輪について「結果としての目標は個人、団体ともに金メダルを獲得することです。ただ、金メダルばかりを求めるのではなくて、それまでの過程や準備を大切にして、自分の後悔のないよう全てを本番で出し切って、その結果金メダルが手元にあったらいいなという気持ちです」と静かに想いを語る。

　なおパリ五輪のフェンシングの会場は、歴史ある展覧会場で美術館のグランパレ。司会からそんな話題を向けられると「フェンシングの発祥の地であるフランスで、そのような会場で試合ができるというのは、これ以上ないオリンピックになるんじゃないかと期待しています」と目を輝かせた。