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2021/08/04 20:16
映画界期待の個性派・仁科かりん「スクリーンの中に自然に生きていると思ってもらえたら」
スターダストプロモーションの約2年ぶりとなる大規模オーディション『第2回スター☆オーディション』や、NiziUに続く”世界基準のボーイズグループ”を発掘する「Nizi Project Season 2 Global Boys Audition」、LDH史上最大規模オーディション『iCON Z 〜Dreams For Children』など、大型オーディションが多数募集を行う今夏。オーディション情報サイト『デビュー』は、新人開発に積極的な芸能プロダクションが送り出す、次世代のイチ押し新人をクローズアップ。『お茶にごす。』などのドラマや映画への出演で個性が光る注目の女優、仁科かりんにインタビュー。デビューのきっかけからオーディション経験などについて話を聞いた。
■仁科かりん(ブレス所属)インタビュー
――「デビュー」を使っていくつかのオーディションにも応募されていたようですが、行動し始めたのはいつ頃からですか?
「ずっと女優をやりたいと思っていたんですが、高校が厳しかったので、大学に入ってからオーディションに挑戦しようと思っていたので、大学1年の時だと思います」
――女優に興味を持ったきっかけは?
「中学生の時に『おんなのこきらい』(2015年公開/加藤綾佳監督)という映画を観て、ミニシアターにハマったのがきっかけです。本当はシネコンでやっていた映画のチケットが一杯だったので、単館で上映していたこの作品にしたんですが、CMでやってない映画のなかに、こんなに面白い作品があるんだ!って感動して。そこから一人でミニシアターを回るようになりました。独特の世界観を持った映画の世界に憧れたんです」
――そこから本格的に女優になりたいと思ったのは?
「高校2年の時、中村義洋監督の『残穢』の完成披露試写に行って、舞台挨拶で監督やキャストの方がヒット祈願のグッズを投げてくれたのをたまたま受け取ったんです。帰り際に、監督がお客さんに挨拶をしてくださっていたので、サインをもらいに行って。サインを書いていただいている間に監督から“女優さんには興味は無いんですか?”って聞かれて、そこで初めて“やりたいんです!”って口にしたんです。監督は“じゃあ待ってますね”って言ってくださって。“ああ、もう一度会いたい!”って思って、そのことが女優を目指す原動力になりました」
――そしてオーディションを受けている間にブレスにスカウトされたと。
「最初は何をしていいか分からずに、手当たり次第に応募していて。事務所を探すことに捉われていた時期があったんですが、やっぱりお芝居をしていないと、女優になりたかった気持ちを忘れちゃうなと思って、あらすじを見て、面白そうな舞台のオーディションに応募するようになったんです。そして下北沢の小劇場で公演をしているときに、ブレスのスタッフさんが観に来てくださっていて、主催の方を通じてお会いしたんです。そこで全然堅苦しくないお話をして、その後も様々な面でご相談に乗っていただくなかで、ブレスでお世話になることになりました」
――その方が現在のマネージャーさんですね。
「マネージャーさんに“どうして私に声をかけたんですか?って聞いたら、“可愛いとブサイクの顔の幅が広かった”って言われて(笑)。私自身は、貧困がテーマの舞台だったので、幸の薄い感じで、可愛いくやろうともブサイクにとも思ってなかったんですが、どんな役でもハマれるということかなと思って、嬉しかったです」
――ミニシアターが好きなら、映画でも活躍する個性派が多く所属するブレスが合っていたのかも知れませんね。
「ブレスの俳優さんが出ている舞台も観ていましたし、、映画を観て、この方は誰だろうって調べたらブレス所属ということも多かったので、いい役者さんがいる事務所と思っていました。出会いに恵まれて生きています!」
――これまでに、ターニングポイントになったなと思う作品はありますか?
「初めてオーディションで役を獲得したドラマ『お茶にごす。』(テレビ東京)です。今は大学の映画学科に在籍していて、友人の作る自主映画などには出ているんですが、ドラマの出演は初めてだったので、撮影のテンポ感や、現場の雰囲気が未経験のものだったんです。でも、監督から“カメラが回ったら芸歴とか関係ないんだから、伸び伸び自由にやっていいんだよ。そういう仕事なんだから”と言っていただけて。それから、リハーサルや段取りで自分なりに遊んでみるとか、現場での根本を学ぶことが出来ました。ずっと泊まり込みの撮影だったので、モノ作りをしている感じがして、やっぱり俳優部って楽しいなって思いました」
――『お茶にごす。』の妄想シーンは振り切ってましたね。
「自主映画でも何か薄幸な役が多かったので、初めての役がこんなにぶっ飛んだヤツなんだって思ったんですけど。すごく楽しかったし、出演していたコからも“ヤバかったよ!”みたいなメールが来たりして。友達からも初めてあんな感じの私を見たって言ってもらって。これからも一つのイメージに縛られずにいろんな役をやってみたいなって思えた作品です」
――これがオーディションで役を獲得した最初の作品なんですね。
「私、最悪で、遅刻しかけたんです。女子高生の役なので、付近に制服姿の女子がいっぱいいて。地図を見ながら同じ方向に向かう制服の女子について行ったら、全然違うビルに入って行く普通の女子高生で! ヤバい!って汗だくになりながら3分前ぐらいに会場に着いて。オーディションシートに、身長と足のサイズと受ける役柄を書くようになっていて、私は『茶道部』って書かなきゃいけなかったのに、急ぎ過ぎてて、身長と足のサイズと体重を書いちゃって。一人だけ体重を公表してしまって大変でした(笑)。その日は当日の朝まで仕事で、寝ずに向かったので、かなりアドレナリンが出ていて。ハイになりながら妄想シーンの台詞を演じたのでプラスに働いたのかなと思います」
――マネージャーさんからはどんなサポートをしていただいていますか?
「私が面白そうと思ったものを信じてくれます。“こういうオーディションがあるんですけど、受けたいです”って言ったものを、“面白そうですね、受けていいですよ”って言ってくださるので、縛られずに伸び伸びとした活動をさせてもらえているなって思います」
――今、仕事も、学業もプライベートも芝居漬けで、毎日が楽しそうですね。これからの目標は?
「顔や名前を憶えてもらおうという気持ちは無くて、スクリーンの中で、あ、いる、またいる、みたいに自然に生きていると思ってもらえたらいいなと。この職業って人に好かれることもできるし、嫌われることもできる。芝居を通して、あの役憎たらしい、その女優自身も憎たらしい、とか思われてみたいです。そして、中村義洋監督とは現場でお会いして、こんな感じになりましたって言いたいです! それは夢というか目標ですね。女優を目指す原動力になったので」
――これからオーディションを受けたいと考えている人に、自身の経験を踏まえてエールをいただけますか?
「憧れていた世界に入ってみて、華やかだと思いがちですけど、やっぱり地道にずっとやってる人が最終的には花が咲くという、本当にいい世界だなって思っています。続けることが大事ですし、お芝居が好きなら、映像作品や舞台にずっと触れていることが大事。モチベーションが高まると思います」
●プロフィール
仁科かりん(にしな・かりん)
2000年03月27日生まれ、東京都出身
身長:166cm
特技:バスケットボール、暗記、ものまね
映画: 「しちゃったね」(足立紳監督/2021年)
「ファンファーレが鳴り響く」(森田和樹監督/2020年)
ドラマ:「お茶にごす。」(TX/レギュラー)
◆担当マネージャー・スタッフからの推薦コメント
本人も語っていますが、初めて舞台で演じているのを拝見した時に、不細工な表情と笑顔のギャップが面白かったんです。そして直接話してみると、本人自身がキレイに見られようとか良く見られようとか考えていなくて、その時演じた役ならこうなる、と言うので更に興味を持ちました。
大学で学んでいることもあると思いますが、映画はかなり観てますね。若い俳優で僕より詳しい子は珍しいし、本当に好きなんだなぁと感心します。
未来に約束されたものはありませんが、その「好き!」という気持ちは大切ですし、そこがブレなければ望んでいる作品や役柄に出会うチャンスも多くなると思います。新しいことに積極的な仁科かりんは、今日より明日、来月、来年、と未来が楽しみな人です。