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2021/06/04 20:36

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少女漫画原作のミュージカル『ゆびさきと恋々』が幕開け、逸臣役の前山剛久「生きる希望に繋がったら嬉しい」

A New Musical『ゆびさきと恋々』豊原江理佳演じる主人公・雪と前山剛久演じる逸臣
A New Musical『ゆびさきと恋々』豊原江理佳演じる主人公・雪と前山剛久演じる逸臣

 A New Musical『ゆびさきと恋々』が4日、本多劇場にて開幕。初日公演に先駆けてゲネプロが行われ、舞台写真とキャストを代表して豊原江里佳と前山剛久のコメントが到着した。

本公演は、累計120万部突破、anan漫画大賞など数々の賞を受賞する注目の少女漫画『ゆびさきと恋々』を原作にSDGs×ミュージカル、「誰もが心で聴こえるミュージカル」を目指し、持続可能な舞台芸術の第1歩として制作された日本発のオリジナルミュージカル。聴覚障がいのある女子大生・雪と世界を飛び回る先輩・逸臣のピュアなラブストーリーを描く。

 聴覚障がいのある女子大生・雪役を豊原、雪が想いを寄せる先輩・逸臣役を前山が演じるほか、雪の親友・りん役に林愛夏、逸臣に思いを寄せるエマ役に青野紗穂、雪の幼馴染・桜志役に池岡亮介、逸臣の親友・心役に中山義紘(宮城紘大が体調不良のため降板)、逸臣の従兄でバイト先の店長・京弥役に上山竜治が出演。

 ゲネプロは、コンテンポラリーダンスによって表現される雪の内面の世界が、次第に美しいハーモニーで歌われ、その後エネルギッシュな全キャストによるオープニングからスタート。ろう者の雪と聴者のコミュニケーションは、スマホのメッセージでのやりとり、手話のやりとりを舞台上の背景プロジェクターに映し出す演出で、原作と同じシーンが再現されており、雪の心情を理解することができる工夫が凝らされている。

 逸臣(前山)と雪(豊原)が互いに恋をしていることに気づくまで、雪の心の動きが一つ一つ丁寧に歌という形で表現されていき、"これは恋なのか、憧れなのか"、葛藤する心の声、逸臣からのメッセージや、優しさに高鳴る鼓動も、音楽にのせて観客に届けられていく。

 雪と、雪の友人・りん(林)がスマホ上の会話で、自分たちの胸のときめきが一体何なのか話し合ううちに、雪は逸臣に恋をしていることを確信する。そのシーンは、二人の胸の高鳴りがポップなナンバーで表現され、逸臣のいとこであり、カフェバーロッキンロビンの店長・京弥(上山)が登場するシーンでは、アクロバットの披露など、青春が繰り広げられる自身の店についてユーモアを交えながらダンスナンバーを披露するなど、ミュージカルとしての見所も豊富。

 次第に雪と逸臣が惹かれ合うシーンは原作そのままのセリフも。ラオスら帰ってきた逸臣が、雪にラオス土産を手渡し「気に入った?」と聞くと、「気に入りました」と答える雪のかわいらしさに、逸臣は雪に惹かれている自身の心情を歌う。そして、ロッキンロビンでのアルバイト中、京弥から雪のことをどうするつもりか聞かれた逸臣は、"雪と初めて出会った時から目が離せない"という心情を歌い、初めて見た時から透明な雪にずっと見惚れているという逸臣の心、その感情が恋であることに気づくシーンを前山が繊細な歌声と芝居で表現。

 海外へ旅立つ前に雪と会えた逸臣が「帰ってきてから伝えようと思っていた」と言って、手話で【つきあおっか】と伝え、それに対して雪が大きなジスチャーで、腕で丸を作り返事をする名シーンも、音楽にのって心にキュンと滲みる。

 また、雪の幼馴染・桜志(池岡)は、雪に対して「あまり調子に乗るな」と厳しい言葉をかける役どころではあるが、桜志としては、人付き合いに慣れていない雪を心配して、雪を大切に思う気持ち余ってのことであったりと、青春のもどかしさを具現化している

 作品の後半には、キャスト全員で披露する本作品のハイライト「わたしの手・あなたの手」にて、それぞれの想いが交錯する中、手が人と人を繋ぐものだということを全員で歌い上げる。オリジナルのラストシーン展開によって、登場人物それぞれが、世界は明日にも、たった今にも変わってしまうかもしれないのだから今伝えなきゃ、今想いを伝えようというメッセージを歌い、コロナ禍で変わってしまった日常を経験した現代の若者たちの心に響く作品となっている。

 豊原江里佳と前山剛久のコメントは以下の通り。

■豊原江理佳 コメント
今このような状況のなかで本番を迎えられることが奇跡だと思います。
せっかく本番を迎えられるので、来ていただいた皆様にはなにか持って帰っていただきたいですし生きる活力、元気を与えられていたらいいなと思います
ありがとうございました

■前山剛久 コメント
昨年からコロナで演劇はなかなか辛い立場に置かれていますが、こうしてゲネプロを終えて初日を迎えられることを嬉しく思っています。
このお芝居で何を感じ取っていただくか、何を与えられたか、それぞれだと思いますが、見に来ていただいた方の生きる希望に繋がったら嬉しいと思います。

【公演概要】
A New Musical『ゆびさきと恋々』
2021年6月4日(金)〜13日(日)本多劇場

キャスト:
豊原江理佳、前山剛久、林愛夏、青野紗穂、池岡亮介、中山義紘、上山竜治
渡辺菜花 金井菜々 大津夕陽  
ピアノ:森本夏生 チェロ:白神あき絵

関連写真

  • A New Musical『ゆびさきと恋々』豊原江理佳演じる主人公・雪と前山剛久演じる逸臣

  • A New Musical『ゆびさきと恋々』舞台写真

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