『おちょやん』みつえ役で話題の女優・東野絢香「オーディションには“小手先のお芝居”を一切取っ払って挑みました」 | ニュース | Deview-デビュー

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2021/01/04 08:16

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『おちょやん』みつえ役で話題の女優・東野絢香「オーディションには“小手先のお芝居”を一切取っ払って挑みました」

トライストーン・エンタテイメント所属・東野絢香(撮影/厚地健太郎)
トライストーン・エンタテイメント所属・東野絢香(撮影/厚地健太郎)

 NHK朝の連続テレビ小説『おちょやん』でヒロイン・千代の奉公先である芝居茶屋「岡安」のお嬢さん・みつえを好演中の東野絢香(23歳)。連ドラにメインキャストで出演するのは本作が初だが、カンの良さが光る芝居で注目度が急上昇中。新たな若手実力派として期待が集まっている彼女に、初めて挑んだという朝ドラのオーディションエピソードや、現場での出来事、今後のドラマ展開、そしてかつて学んだ俳優養成/演技研究所「トライストーン・アクティングラボ」への思いを聞いた。

■東野絢香インタビュー

──東野さんは大阪出身ですが、『おちょやん』のセリフはネイティブですか?

「『おちょやん』の大阪弁は私が生まれ育ったところの言葉ともちょっと違うんです。今の若い子はあまりコテコテな昔ながらの大阪弁もしゃべられないですし(笑)、私も東京に住んで日が経ちますし、最近はすっかり標準語にも慣れました。でもオーディションで使った台本は大阪弁でしたね」

──オーディションで選ばれたとの事ですが、その時の事を覚えていますか?

「台詞の掛け合いの演技審査があったんですが、私にとって初めての朝ドラオーディションで、こんなに大勢の同世代の女優さんが集まるんだ……と緊張で震えが止まらなかったのを覚えています」

──オーディションの手応えは?

「これまで受けてきた中でも一番ダメだったオーディションで。普段そんなことないんですけど、何度も練習した台本も頭が真っ白になって飛んでしまって──。“ああ、ぜんぜんできなかったな”と帰りのバスの中でポロポロ泣いてしまいました」

──その中でもよかったなと思える点を挙げるとしたら?

「素直に等身大の自分をぶつけることはできたかなと思います。それまで少ないながらもいくつかの作品に出させていただいて、自分の中でもやりやすい芝居が見えつつあったんです。だけどその範囲に収まっていたら、これ以上の成長はできない。今まで磨いてきたものを一度取っ払って、芝居というものを見つめ直そうとしていた時期にこのオーディションがあったんです。そういう意味では"小手先の芝居"をまったく使わないで挑んだオーディションでした」

──抜擢の理由は聞きましたか?

「最初、監督さんは宣材写真の”顔”が気になったらしいんですね。どういう意味なのかはわからないんですけど(笑)。でも選んだ決め手は、オーディションの最中、他の方のお芝居を私が食い入るように見ていたからだったそうです。“本当に芝居が好きなんだなと思って、一緒に仕事がしたくなった”とおっしゃってくれたのがうれしかったです」

──みつえ役の演じがいはいかがですか?

「今まではわりと『何を考えているかわからない不思議な女の子』の役をいただくことが多かったんですよ。でもみつえは口も達者だし、何を考えているか手に取るようにわかる子で(笑)。気が強くて天邪鬼だけど、存分に愛情を受けて育ったからこそ人に愛をあげることもできる。脚本家さんが作られたそんなチャーミングな女の子を、どう活かすか私次第だと思って撮影に臨んでいます」

──お嬢さんだけどけっこうおてんばで…。役作りはどのようにされましたか?

「クランクイン前の所作稽古で、歩き方や食べ方を指導していただきました。ふとした仕草に育ちの良さが表現できているといいなと思います。でも基本的には思いっきりやっていますね。福助のトランペットをお堀に投げ捨てるシーンとか(笑)」

──福助とはなんだかいい雰囲気ですよね(笑)。では千代との関係については?

「同い年でもあるし、本当はずっと仲良くしたかったと思うんです。だけど“自分はゆくゆくは岡安の女将になる”という意識から、厳しく当たっていたところもあって。だけど(千代を京都に逃がすシーンで)これが一生の別れだと覚悟したときに、ついに本当の気持ちが溢れてしまったんだと思います」

──東野さんのみつえと杉咲花さんの千代が抱き合う、女の子同士の友情がグッとくるステキな場面でした。

「千代にとってもみつえにとっても大切な場面だけに、撮影が始まる前まで気持ちが張っていました。そんなところに杉咲さんが“今日は頑張ろうね”ってコーヒーを持ってきてくれて。素顔の杉咲さんは”しっかり者の千代ちゃん”そのものです」

──本作で初めて東野さんを知った方も多いと思います。東野さんが女優のキャリアの第一歩を踏み出し、18歳から約3年間芝居を磨いた「トライストーン・アクティングラボ」(TSAL)はどんなところでしたか?

「女優を目指して上京はしたけれど、何から始めたらいいかわからなくて不安だった私にとって、かけがえのない居場所でした。同じ目標を持った仲間がたくさんいて、誰もが本気で芝居に挑んでいて、学びと気付きの連続で事務所に所属してからも、変わらずスタジオに来てしまうくらいTSALには愛着があります」

──TSALで学んだことで、今も実践していることはありますか?

「講師の方からは“芝居で一番重要なのは人と繋がることだ”といつも言われていました。自分の中で役を追求するのも大切だけど、その芝居をより豊かにしてくれるのは共演者との関係性。目の前にいる人や、たとえ1人の場面でも頭の中で思い浮かべている誰かと“繋がる”ことを常に意識しなさい、と教わったことは今も大事にしています」

──『おちょやん』のテンポのいい掛け合いは、そうした指導の賜物だったんですね。

「もともと私は人と繋がるのが得意ではなかったんです。一人っ子のせいか自分の世界に入り込みがちなタイプで。そんな頑なだった自分を一つ一つほどいてくれたのもTSALという場でした」

──TSAL出身者で事務所の先輩の前原滉さんは『まんぷく』に出演。朝ドラのバトンを渡された形ですね。

「はい。前原さんには私がTSALの現役生だった頃に、レッスンの相手役をしていただいたことがあります。最近は前原さんのご活躍を見て入所する方も増えているみたいで、私もお手本になれるように頑張らねばと思っています」

──では今後の『おちょやん』で、みつえのどんなところを楽しみにしてもらいたいですか?

「何不自由なく育ったみつえですが、福助の“芝居茶屋は時代遅れ”という言葉からも想像できるように、時代の激動に巻き込まれていきます。そうした中で”いとさん”のみつえがどんな大人の女性になっていくかを見守っていていただければうれしいです」

(撮影/厚地健太郎 取材・文/児玉澄子)

PROFILE
東野絢香(ひがしの・あやか)●1997年11月9日生まれ、大阪府出身。身長170cm。2018年VIPO主催アクターズセミナー賞優秀賞受賞。特技:関西弁、ピアノ。趣味:麻雀、料理。舞台:イキウメ『獣の柱』、劇団ロ字ック『掬う』、ドラマ:KTV『猪又進と8人の喪女』、WOWOW連続ドラマW『夜がどれほど暗くても』等に出演。現在NHK連続テレビ小説『おちょやん』に岡田みつえ役で出演中。トライストーン・エンタテイメント所属。

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